ほとぼり。 (ページ9)

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スタッフの呼びかけで最後から二番目のミンギュの前に移動する

彼がすぐ側にいる、それだけで私は数時間前のあのぐちゃぐちゃな感情がまた戻ってきて頭の中が真っ白になって思わず下を向く

MG「アンニョ〜ン…ってなんかすごい緊張してるね？

リラックスリラックス！笑」

そう言いながらミンギュが私の頭を軽く撫でる

なんか犬みたいでかわいくて、少し気持ちが落ち着く

MG「ちょっと落ち着いたみたいですね〜？

よかった、名前はなんていうんですか？」

「…あ、Aです」

ガタンッッ！！

隣の席から大きな音が鳴った

びっくりして反射で見てしまいそうになったけど、隣には彼がいるから見ようにも見れなくて

自然とまた下を向く

だけどどうしても気になって、ゆっくり、そっと、大きな音が鳴った彼のいる方を見る

ばちりと視線が交わる

SC「…………………っ」

彼は何かに耐えるように口をつぐんだ

その端正な顔を、歪めて