ほとぼり。 (ページ44)

今日:71 hit、昨日:57 hit、合計:272,892 hit

44 ページ44

．

一瞬怯みそうになったけどここまできて前言撤回するのも嫌で。もうほとんど意地だった。

どうして彼は分かってくれないの

「………私達、別れてるじゃん」

再確認するように、繰り返し言う

SC「………………勝手に、別れたことにすんなよ」

「勝手？勝手なのはどっちよ

私の連絡に返信はおろか既読すらつけないで挙げ句の果てには私に何も言わずに次の日転校して。

ジウちゃんが私のこと男漁りしてるとか貴方のこと飾りだと思ってるとか聞いて、その通りだと思ったんでしょ」

自分のことを棚に上げてるってことは分かってる

あんな態度を取ったんだから彼が私のその話を信じるのも無理はないのに

SC「…っ………あの場にいたの」

彼は言葉を失ったようにして私を見た

ああほらその反応、図星なんでしょ？

「私があの日貴方を突き放したうえに私のそんな話を聞いたから愛想を尽くした

だから私の前から居なくなった

私なんか嫌がらせに遭って当然って、清々したんでしょ」

SC「そんなこと思うわけないだろ！！」

彼が声を荒げる

「じゃあどうして否定してくれなかったのよ！」

SC「否定したよ！」

せっかく彼に素直になれたと思ったのにまた振り出しに戻ってしまってやるせない

「私に何も言わずに転校したくせに！」

SC「言いに行くためにAの家まで行った！」

「私の連絡だって無視したじゃん！」

SC「したくてしたわけじゃない！

　

ジウにスマホを壊されたんだよ！」

「………………は」