ほとぼり。 (ページ5)

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「……は、なん、で」

思わず声が漏れ出すが、会場を包み込む音楽と大きな歓声で私の声は当たり前だが誰にも拾われることはなかった

また会えるなんて思わなかった

ちゃんとデビューしたんだ

こんなに立派になったんだ

色んな感情が一気に溢れ出て、なんかもう、ぐちゃぐちゃだ

でもそれは全然不快じゃなくて、むしろ嬉しくて。

自分でも自分がよく分からなくなってるけど、感極まって涙が出た

「…………ぅ、」

YN「あぁ〜〜〜！！まっっっじでかっこい…って、え！？A泣いてる！？

えちょ、なんで泣いて、もしかしてSEVENTEEN好きだった？？

えっ、あっ、あっ！！きゃ〜〜〜！！ミンギュ〜〜〜！」

隣を見たら泣いてる私がいて驚いたかと思えばまたステージを見てはしゃぐユナ

SEVENTEEN？と一瞬なったが、きっとそれが彼らのグループ名なのだろう

涙を拭いてステージの方を見る

ふと軽く数えてみた所13人しかいなかったのだが、SEVENTEENという名前を付けたのには何か深い意味があるのだろうか

ぼんやり考えながら彼の姿を目に焼き付ける

　

かつて蓋をし閉じ込めたはずの淡い恋心が、再び動き出そうとしていた