ほとぼり。 (ページ40)

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彼のことでこんなにも心はめちゃくちゃになってるけど、私の心を落ち着かせるのもやっぱり彼しかいなくて

悩みに悩んで彼に連絡することにした

本当に自分勝手で消えたくなるけど

A会いたい

勇気を振り絞って送る

だけどどれだけ待っても返信が来ることはなかった

彼はいつもすぐに返してくれるのに

既読にすらならない彼とのトーク画面を見て

ああ、もう本当に終わりなんだな

なんてことを思った

涙は出てこなかった。もうとっくに枯れていたから

半ば放心状態で現実逃避するかのように無理矢理眠りについた

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次の日学校に行くとみんながザワザワとしていてどうしたんだろうと思っていると、突然誰かに思い切り壁に叩きつけられた

顔を上げるとそれはもうすごい剣幕をした彼女が私の胸倉をガッと掴み上げた

「うっ、」

JW「おいお前だろ！！

お前がまた余計なこと言ったんだろ！！！！！」

「な、に…私何もしてな…」

JW「とぼけんじゃねえよクソ女！！！

お前じゃなきゃスンチョルくんが急に転校するなんてことあり得るわけねえだろ！！！！！！！！」

待って。彼が、転校した？

未だ私の胸倉を掴みながら怒号を浴びせる彼女の声が遠のく

私知らない、何も知らされてないよ

同じ学校にいたくないと思うほどそんなに私が嫌いになった？？

どうして何も言ってくれなかったの

(貴方が彼の話を聞こうとしなかったんでしょ？)

吐きたくなる声が脳裏をよぎる

………本当に、その通りだ

多大なる自責と後悔の念に苛まれた

もう私は2度と彼の隣に立つことは許されないんだ

いや、きっとこれまでが幸せな夢だったんだ

だからまた現実に戻るだけ、ただそれだけ

彼がいなくなったからなのか彼女が他に良い人を見つけたからなのかは知らないけど、いじめは次第になくなっていった

嬉しいはずなのに、喜ばしいはずなのに

私の気持ちが晴れることはなかった

ただ彼が居なくなったあの日から私の世界は色褪せて

ずっと喪失感を拭えないでいた

それから三年ほど経って、大学二年生になった今に至る