ほとぼり。 (ページ16)

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会場に戻るとユナは辺りをキョロキョロと見渡していて、私の姿を見つけるとムッとした顔にながらこちらに駆け寄って来た

YN「もう、探したんだからねA！

どこ行ってたのよ」

「ごめん、お手洗いに行ってた」

YN「ああそういうこと

…ふふ、ふへへ、ん〜〜〜！本っ当に幸せだった！今日はいい夢見れそう！」

メンバーとのやりとりを思い出してにやけてるユナはさあホテルに行くわよ〜〜！って言いながらまた私の腕を引っ張る

「今日ユナに腕を引っ張られすぎてそろそろ脱臼しそう」

YN「何言ってんの、こんくらいでしないわよ

ねえAは推し出来た？？」

「推し？推しかぁ」

一瞬彼のことが真っ先に思い浮かんだが、彼は私の推しという訳ではないしここで名前を出すのも何だか気が引けて言わなかった

「う〜〜〜ん」

YN「みんな魅力的だもんねぇ

推しが決まらないってのはすごい分かるよ」

うんうんと一人で頷きながら私の肩をポンポンと軽く叩く

そういえばミンギュなんかは犬みたいで可愛かったな

結局少ししか話せなかったけどヌナキラーの気配を会話の節々で感じてグッとくるものがあった気がする

「あ〜〜…ミンギュ？とかかな」

YN「くぁ〜〜！いいねいいね！

ミンギュってメンバー内で一番身長高いし体付きもめっちゃがっしりしてて最高に雄み感じるのに実は料理上手で家庭的で…」

横でひたすらミンギュの良さについて語り始めたユナの話を右から左に聞き流す

スマホをタップすると時刻は22時10分

お店まではタクシーで行けば間に合うだろう

YN「…〜って所がまじ最高に私たちファンの心を掴んでくるんだよねって聞いてるA？？？」

「ああうん聞いてる聞いてる」

YN「じゃあ私なんて言ってた？」

「え？あ〜、まあつまりイケメンってことでしょ？

ほらホテル着いたよ」

YN「聞いてないじゃん！！！！」