ずっと君だけを愛してるよ。②【SC】 (ページ9)

今日:13 hit、昨日:76 hit、合計:118,671 hit

・ページ9

.

SC side

シンと静まり返る

心を落ち着かせてゆっくりと彼女の方を振り返る

SC「..ごめんね」

「…………え」

驚いたように小さく声を出す

「….....どうして謝るの」

SC「助けるの、遅くなっちゃったから」

俺がもっと早く気付いてたら

俺がもっと早く助けてたら

彼女がここにいることはなかったのに

「..大丈夫だよ、別に貴方が謝ることじゃない」

SC「大丈夫なわけないよだってずっと泣きそうな顔してる」

怖がらせないように控えめに彼女の頬に手を近づけ目の縁をなぞると少しくすぐったそうして目を細めた

こんなときまで大丈夫なんて言葉を使わないで

強がらないで、泣いていいんだよ

もう君を傷付けたりなんてさせないから

俺が守るから

「......だいじょうぶ、だいじょうぶだから」

必死に自分に言い聞かせるように繰り返し小さく呟く

こうでもしないと自分を保ってられなかったのだろう

ぎゅっと握り締められた手が震え大きな瞳が潤み始め涙を流す

その涙を見て俺は安心する

SC「やっと泣いてくれた」

「え、」

顔を上げて沢山の大粒の涙を流しながら俺を見つめる

SC「このまま感情を出さずに壊れちゃいそうで怖かったんだ

こんなことされて辛くないわけがない

よく耐えてきたね」

少し固まったあとこれまで我慢してきたものが全部壊れたかのように声を出して泣き始めた

「ぅ、ううっ、ひっく…」

俺は彼女が泣き止むまでずっと側に居て背中を撫で続けた

これから先もう二度とこんな思いはさせないと胸に誓いながら

_____________________________________

(「ねえA、俺とAが初めて会った日のこと覚えてる？」)
(「うん覚えてるよ？私がスンチョルに助けてもらった時でしょ？」)
(「…んふふそうだね」)
(「？？？」)