言葉足らず ページ17
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「スンチョル、私に連絡してこないで」
Aの家で寛いでいると突然そうAに言われ思わず固まる
何か怒らせるようなことをしたかとコンマ1秒でこれまでのことを思い返す
練習や仕事ばかりであまり構ってあげられていないからとうとう愛想を尽かされたのだろうか
寂しい思いをさせないようにとせめてもの気持ちで連絡だけは多く入れるようにしていたが
こうして一緒にいられる時間が少ないことに変わりはない
もしかしたら他に良い男を見つけたのかもしれないとどんどん悪い方向に考えていく
鏡を見なくても分かる、多分今の俺は顔色が悪い
「じゃあ私はもう部屋戻るね」
俺が返事を言う前にそんな言葉を投げかけながら俺の肩をバシバシと叩く
俺とは話したくないのか
部屋に戻って俺以外の他の男に連絡を入れるのか
俺以外の男と嬉しそうに話すなんて絶対に嫌だけど
そんなことはせめて俺が帰ってからにして欲しい
なにも俺に見せつけるようにしなくたって……
俺のことが嫌になったならどうして別れないんだ
勿論俺は別れる気はないけど
………まさかキープ？？？？？？
いや待て俺、冷静なれ俺
Aはそんなことする子じゃないだろ
Aは一人で抱え込みやすいけど
俺にだけはちゃんと話すようにいつも俺が口酸っぱく言ってるし
俺はAを愛してるし愛されてる自信もある
学生時代に大きくすれ違った過去があるから
それ以降お互い不満があれば話すようにしてるし
特に心配しないでいいよな
いや待てよ？
連絡してこないでってもしかして
俺が単純に連絡入れすぎてうるさいってことか？
え？泣きそう
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作者名：環。 | 作成日時：2023年7月26日 16時
