四十七話 ページ48
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そう言った彼の視線は私に向けられているはずなのに、瞳の中はゆらゆらと揺れて、彼にはきっと私なんて見えていない。
「ゆづくん、私の話を聞いて。」
口下手な私。そんな私の心をいつも彼は理解してくれているだなんて思っていたけれど、そんなこと私の思い上がりだ。言葉にしなきゃ、なにも伝わらない。
「私がスケートをやっている理由にゆづくんがいるのはほんとう。だけどあなたにやれって言われたからスケートしてるんじゃない。」
「少しでも、ゆづくんの近くに居たかったの。私が立ち止まって居たら、ゆづくんはどこか遠くに、私の手の届かない所に行っちゃうような気がしてた。」
そう、最初はそんな理由。
だけどね。そう言葉を紡ぐ。
声は震えているし、どう言うわけか視界はぼやけてきて。すっかり老けたのか涙脆くなってしまったみたい。
「今は、完全にスケートに恋してるの。スケートがない生活だなんて耐えられない。」
私は、私の意思でここに立っている。
「それはゆづくんだって同じでしょう？」
問いかけると、ハッとしたように首を縦に振る彼。
「だから、だからね、私たち、お互いに今はスケート以外のものを寄せ付けないほうがいいと思って、だから」
その続きを言うまえに、視界が真っ暗になって、落ち着く柔軟剤の匂いを感じた。
「じゃあ、僕のこと嫌いになってない？？？」
普段は余裕げな彼の肩が震えている。答える代わりに彼の背中に手を回すと答えるように彼の腕に力がこもった。
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ゆうちょ(プロフ) - マイさん» マイさんありがとうございます。単なるわたしの妄想ですが、楽しんでくださるとわたしも嬉しいです。ありがとうございます！！ (2018年3月1日 23時) (
レス) id: edceaa7f0e (このIDを非表示/違反報告)
マイ - 続きがきになって仕方ないです！！大好きです！更新楽しみにしてます(^^) (2018年3月1日 11時) (レス) id: 1b207efc07 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうちょ(プロフ) - 莉樹さん» ご指摘ありがとうございます。訂正させていただきます。ありがとうございます！ (2018年2月26日 21時) (レス) id: edceaa7f0e (このIDを非表示/違反報告)
莉樹(プロフ) - 結弦のお名前をひらがな表記の場合には、つに濁点の方だと思います！次の更新を楽しみにしています。 (2018年2月26日 21時) (レス) id: e903c9ed29 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうちょ(プロフ) - 美紀さん» コメントありがとうございます。拙い文章ではありますが、羽生選手の素晴らしさを精一杯文章にしていきます、頑張ります！ (2018年2月26日 20時) (レス) id: edceaa7f0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうちょ | 作成日時：2018年2月26日 0時
