二十六話 ページ26
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「どうして、」
声がした方を振り返る。すると客席から立ち上がってグットサインをだすゆづくん。
そんなことしたら目立っちゃうよ。案の定彼の周囲の人たちが黄色い声で叫ぶ。
「楽しんで！！」
なんて彼の言葉は、わたしがずっと忘れていたこと。ただただ彼の隣に立ちたくて、がむしゃらにやっていたけれど。ジュニアの時に感じていた踊ることへの喜びは、いつのまにかなくなっていた。
そう言うことだったのか。コーチが撮っていた昨日のわたしの演技を確認して、何かが足りない、それは感じていたけれど、なんなのか見当もつかなかった。そうだ、わたしの演技は機械的に決められた振りをなぞっていただけ。
簡単なことだったのだ。楽しむ。それだけ。
恐らくはゆづくんのファンであろう、未だに騒ぐ観客たちに向け、彼は唇に人差し指を立ててみせた。逆効果だよ、ゆづくん。そんなことされたら興奮してしまう。これだからモテ男はダメね。
ゆづくんたら。自然と笑みが溢れる。
スタートポジションにつく。いつのまにか、歓声が聞こえなくなっていた。
ゆづくんが見ている。彼に、昔のように、楽しんで踊っているところを見せるのだ。
『花のワルツ』チャイコフスキー作曲。
曲が、流れた。
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ゆうちょ(プロフ) - マイさん» マイさんありがとうございます。単なるわたしの妄想ですが、楽しんでくださるとわたしも嬉しいです。ありがとうございます！！ (2018年3月1日 23時) (
レス) id: edceaa7f0e (このIDを非表示/違反報告)
マイ - 続きがきになって仕方ないです！！大好きです！更新楽しみにしてます(^^) (2018年3月1日 11時) (レス) id: 1b207efc07 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうちょ(プロフ) - 莉樹さん» ご指摘ありがとうございます。訂正させていただきます。ありがとうございます！ (2018年2月26日 21時) (レス) id: edceaa7f0e (このIDを非表示/違反報告)
莉樹(プロフ) - 結弦のお名前をひらがな表記の場合には、つに濁点の方だと思います！次の更新を楽しみにしています。 (2018年2月26日 21時) (レス) id: e903c9ed29 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうちょ(プロフ) - 美紀さん» コメントありがとうございます。拙い文章ではありますが、羽生選手の素晴らしさを精一杯文章にしていきます、頑張ります！ (2018年2月26日 20時) (レス) id: edceaa7f0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうちょ | 作成日時：2018年2月26日 0時
