五十三話 ページ3
〜結弦side〜
市立の大きな病院。そこにAが運ばれたと彼女のコーチから連絡をもらって、急いで病室へと向かった。
看護師さんに教わって個室の病室の前に立つと朗らかな笑い声が聞こえた。
｢あ、ゆづくん｣
白いベットの上に座るAがこちらに気づき、おいておいでをする。ギブスで覆われた脚が上から吊られていて、いかにも重症。
｢私ちょっと飲み物買ってくるわね｣
彼女のコーチが明るい声で、しかし真剣な顔で僕に一つ頷いて病室を出た。
｢ついさっきね、リンクでぶつかって来た人が病院まで来たよ｣
滑走ルートの邪魔をする悪ふざけ、嫌がらせのつもりに軽くぶつかる予定が、Aがジャンプの為の大きな助走をつけたために強く衝突してしまったらしい。
｢あの子泣いてたし、なんでか普通に許せちゃった｣
｢あっちだって怪我の可能性もあったんだもの｣
｢気をつけろって言われてたのに避けれなかった私にも責任はあるの｣
僕に、というより自分自身に、納得させるように語る彼女は笑っていた。
昔からそうだ。どんなに自分が傷ついていても周りを気にして、泣きたい時に泣けない。彼女は辛い時ほどよく笑う。
そんな彼女を見ている視界がぼんやりとぼやける。だけど、Aが泣けないのに僕が泣くなんて駄目だ。目の淵にたまる水が零れないように力を込めた。
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ゆな(プロフ) - 声に出してしまいました。何もないこと、祈ってたのですが・・・。どうなるのか気になって仕方がありません。また、楽しみに待ってます。 (2018年4月19日 0時) (
レス) id: 8cae488022 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - こんばんわ。続きを読ませて頂きました。牽引をするってことは、ずれてるんですね>_< 子供だと骨治癒が早いから、牽引だけで治癒することあるけど、ぶつかった子に手術しないと治らないじゃん。どうしてくれるの？これでは、オリンピックに出れないと思わず、 (2018年4月19日 0時) (レス) id: 8cae488022 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうちょ(プロフ) - ゆなさん» ゆなさん、ありがとうございます。コメントとても嬉しいです(^^)これからの更新も引き続き楽しんでいただけるように頑張ります！ (2018年4月18日 7時) (レス) id: c0dfc89e47 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - こんばんわ。一気に読ませて頂きました^_^ ヒロイン大丈夫なの？どうなるの？誰かとぶつかったのよね。誰よ〜と思わず、声に出してしまいました。続きが気になって仕方がありません。楽しみに待ってます。 (2018年4月18日 0時) (レス) id: 8cae488022 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうちょ(プロフ) - はらさん» 忘れてしまっていました。申し訳ありませんでした。教えて頂きありがとうございます！ (2018年4月17日 7時) (レス) id: c0dfc89e47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうちょ | 作成日時：2018年4月17日 7時
