防弾少年団は私の彼？ (ページ42)

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後輩の彼。JK ページ42

「じゃあジョングクくんはAさんに指導頼もうかしら。」

若い人は若い人同士でね～といって彼の肩を二度叩いて去っていく先輩。

『チョンジョングクです。ご指導よろしくお願いします！』
高身長美男子、期待のルーキーと今朝から会社中の女性社員の話題の中心だった彼が私に頭を下げている。
「あっ、えっと、こちらこそよろしく…私もまだ2年目で、そんなに、あの、先輩みたいにうまくは指導とかできないけど…」
どもってしまうのは、彼がイケメンだから。

その日から、
『先輩、これ合ってますか？』
『先輩、それ僕がやっておきます。』
『先輩、お昼行きませんか？』
飲み込みの早い彼に2年目の私が教えることなんて数日で済んだのだけれど、ジョングクは私にとても懐いてくれたようだった。
ジョングクは可愛くて、一つしか年齢も変わらないのになんだかペットのようで私も気に入っていた。

上司に資料を探してくるように頼まれたのだけど。
「…どれくらいかかるかなぁ…」
私は一人ため息をついて目の前に広がる棚の列を見た。
膨大な資料の中から探さなくてはいけない。

私は地道にファイルを取り出して探し始めた。

一番上の段のファイルをとろうとしたのだけれど、背の高くない私は背伸びをしてもやっと指先が触れるくらいで。
脚立はないから頑張るしかない。
がんばって背伸びをして腕を最大限伸ばしていた、そのとき。
ひょいっと、後ろから手が伸びてきて、私が取ろうとしていたファイルを取り出した。
『言ってくれたらいいのに(笑)』
そういって笑いながら私にそのファイルを渡す彼。
「あ、ありがとう…ジョングク…」
棚とジョングクにはさまれて、ジョングクを見上げる形の私。
いつもよりも近くで見るジョングクは、身長が高くてやっぱり美男子だった。
可愛い顔をしているけれど、よく見ると手はゴツゴツしていて、胸板も厚くて…
ってあれ、おかしい、なんで私ドキドキしてるんだろう。
『A先輩？』
そういって私の顔を覗き込むジョングク。
私ははっとして、鼓動が速くなった自分に気づいて、慌てて俯く。
「な、なに？？」

『…』