防弾少年団は私の彼？ (ページ26)

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後輩の彼。JK ページ26

『ヌナさっきの誰』

玄関で私をドアに押し付けて見下ろすグク。彼がこんなにも不機嫌な理由は2時間前に遡る。

今日は会社の親睦会だった。そこにはもちろん、私の2年後輩で彼氏のグクもいた。

会社では私たちが付き合っていることは秘密だ。

親睦会で訪れた先の飲食店。注文を取りに来た店員は、元彼のホソクだった。

「ご注文はお決まりでしょうか？…って、あれ、もしかしてA…？」

突然名前を呼ばれて、先輩たちと笑っていた私はその店員を見た。

「ホソク！？」

「似てるなぁと思ったら！(笑)久しぶり！」

ホソクとは喧嘩で別れたわけではなかった。お互いに離れていることが自然になって、よい友達に戻ったようなものだった。

久しぶりの再会に私たちは喜び、注文をとって彼が戻った後、まわりの先輩たちから質問攻めにあった。

「なになに、Aちゃん、彼氏？？」
「ちがいますよ！(笑)」

ジョングクもいたので私は適当に流そうと思ったのだけれど、お酒のまわった先輩たちは手強かった。

「うそだぁ～！めっちゃ仲よさそうだったじゃん！彼氏でしょ？」
「ちがいますよ！(笑)元彼、です…」
私は少し離れた席にいるジョングクには聞こえないように少し声のトーンを落としたのだけれど。

「えええ、元ぉ～？！そんな風に見えなかったけどなぁ～、いいじゃん、これを機にまた付き合っちゃえよ！お似合いだったよ～？」

たちの悪い先輩だ…私はジョングクの方を見ることができなかった。

そのまま私はあはは～と笑って流した。
そしてジョングクのほうをちらりと見てみると、
グクはグクで女性社員たちに取り囲まれていた。
それもそのはず、グクは見た目よし頭よし人当たりよしでさらには仕事もできると人気の新人だからだ。

「ジョングクくん、彼女いるのぉ～？」
近い。近すぎる。胸当たってるじゃん。
私はそれだけでもイライラしていたのに、
『今はいないです』
そういってニコニコと答えるジョングクに私はイラっとした。なんだ、私はホソクとのこと聞かれてないか気にしていたのにグクは何も思わなかったんだ。

「二次会～いく人！」酔っ払った上司に私は小声で、「今日はこれでお先に失礼します。」そう告げると、「お～なんだなんだ、さっきの彼とデートかい？」なんてこれまたいらない冗談を投げかけてくるものだから私は軽く受け流した。