防弾少年団は私の彼？ (ページ22)

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お酒と彼。３ TH ページ22

『ヌナ』

「大丈夫だよ、テヒョン。」
「甘えてくれるような可愛い子と出会ったんだね」
「私のこと気にしなくていいから」

「別れようか」

言いたいことじゃない言葉ばかり口をついて出てくる。

それでも笑顔を作れちゃう自分に驚いた。

『ヌナ』

テヒョンは私の腕を力強くひっぱって後頭部を押さえ込みキスをしてきた。
深い深いキスを。

私は必死で離れようと抵抗するものの男の力にはかなわない。

「んっ…っ…」

息もできなくてテヒョンの胸を叩く。

いやだ、こんな感じを昨日の電話のあの子も味わったなんて。

やっとのことで顔を離したテヒョンの胸を突き放した。

「やめて」

『ヌナ、聞いて。ちゃんと俺の話、聞いて。』

テヒョンはゆっくり私を抱きしめた。

『昨日コンサートの打ち上げで飲みすぎちゃって。ヌナにも電話かけて周りに冷やかされてもみくちゃにされて切れちゃって』

『酔いつぶれた俺を打ち上げしてたホテルの部屋にメンバーが連れてってくれて。』

『気付いたらスタッフのアシスタントの子がいて、ヌナの電話とってた。』

『だけど！昨日の子とはなんにもないから。本当に。神に誓ってなにもなかった。指一本触れてないよ。』

そう言ってテヒョンは私を抱きしめる力を強めた。

「…いいよ、私気にしないって」

なんて意地っ張りなんだ私は。

テヒョンは少し体を離して私の顔を覗き込んできた。

『じゃあ、なんでそんなに泣きそうなの』

『別れようなんて、うそでしょ？』

そういって悲しげにテヒョンは私の顔を手ではさんだ。

『俺は嫌だ。』