134.幼馴染 ページ14
いや〜最高に楽しかったのかもしれない。
ヤケクソになって
拓弥先輩はほぼマイクを離すことなく
いつの間にかタクヤライブが行われていた
拓「消えてなくなりたい…」
我に返って絶望的に落ち込んでいる
こっちのバスの時間もあるので､ここでお開きになる
バス停近くのコンビニで時間になるまで
柊生さんと一緒になって待っていた
柊「つーかさ､俺らだけイチャイチャしてたら何か痛々しいじゃん」
拓「はい？」
雑誌立ち読みしていた手が止まって
嫌な予感しかしない。
柊「もっと恋人らしいとこ見せてよ」
ほらきた。
拓「人前ではしない派なんです」
柊「ふ〜ん…」
何となく勘づかれてる？
飲み物を選び始める先輩に
柊「ごめんね､拓弥があんな楽しそうにしてんの見るの嬉しくて､つい…」
「楽しそう…？」
申し訳なさそうに手を合わせるとクスッと笑う
柊「根は優しいのに冷たいとこあるじゃん｡でもどっか熱くて自分に正直な人」
急に大人びた表情をして
ひとつひとつ話していく
柊「冷た過ぎて女の子たちに怖がられてさ､拓弥も女の子を避けてたはずなんだよね｡それなのにAちゃんという彼女を作って…､それってすごい成長だと思う!」
幼馴染はすごい
今回限りの関係なんだけどね
ただの先輩と後輩なんて
尚更、言えないな。
「そんな恋人らしいことなんかしてないし､私達上手くいかないかもだよ？」
柊「んーん､ボーリングの時
拓弥すげー優しい目で見てたよ」
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作者名：いちごさん | 作成日時：2016年4月18日 20時
