逢引きではございません ページ9
翌日、私は私服に着替え家を出た。
そしてとあるカフェに入り、太宰を待った。
あ「今日は人が多いのね。」
私がカフェオレを飲みながら、店内を見ていると、
太宰治「やぁ、待ったかな?」
普段危険な仕事をしているだけに、背後からこられるのはあまりいい気分ではなかった。
それにこの声からしてわざとやっている。
あ「全然。さっき来たとこだから。」
太宰は、そんな怖い顔しなくてもと席に着く。
太「可愛くて綺麗な顔が台無しだよ?」
この女たらしめ。
気を取り直して、ポートマフィアの情報を太宰に伝える。完全に信用している訳では無いから、ある程度だが。
一通り言い終えると、
太「君は本当にポートマフィアを潰したいんだね。」
何かを探るような笑顔で私に聞いてきた。
まぁ何を言いたいかはわかる。
太「そんなに思うなら探偵社に来ないかい?」
確かに、太宰がポートマフィアを抜ける時は一瞬その考えが過った。だけど私はポートマフィアを潰したいのであって、探偵社に来る依頼を受けるつもりは無い。
あ「お断りします。」
私は少し微笑みながら、太宰に返した。
太「まぁ私が来て欲しいだけだけどね?」
私の力が欲しいのか、それともただの女たらしか。太宰はいつも読めない。それ故に完全に信用できない。しかし、ここまで来れたのに太宰は一役買ってたりもするのだ。
あ「本当に女たらし。」
太「君は無意識な男たらしだよね?」
あ「?」
私が意識的に落とそうとしているのは、中原中也だけだ。正直、そんなつもりはないのだけど…だから無意識なのか?よく分からない。
あ「まぁ今日はこんくらいね。私は帰る。」
私が帰ろうと席を立ち、太宰の横を通ろうとすると、
太「まぁまぁ、実は今日。君に頼みたいことがあるのだよ。」
嫌な予感しかしない。例えば、
太「実はとあるおじいさんが指輪を落としたらしくてね…とても1人じゃ」
あ「さようなら。」
なんで私がこいつに協力するの!一応ポートマフィアなんだけど!?滅ぼしたいと思ってるけど、一応ポートマフィアだから!
太「君が私と逢引していることをバラしても?」
あ「あー!わかった!というか逢引じゃない!」
知らないおじいさんの指輪をさがすことになった。
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クロール - しえりさん» そんな風には言ってもらえるなんて!ありがとうございます!未熟者ですが頑張ります! (2019年1月14日 15時) (レス) id: 9552add479 (このIDを非表示/違反報告)
しえり(プロフ) - すごい作品!頑張ってください! (2019年1月14日 14時) (レス) id: 3e3e0947fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クロール | 作成日時:2019年1月14日 14時