困惑(微裏？) ページ12
あ「本当なの？」
太「本当じゃなかったらこんな事しない。」
そんな、だって。太宰はそんな素振り。私に見せたことなんてない。
太「ポートマフィア。いや、中也を潰そうと躍起になっている君の事だ。私がいくら気づいて欲しくて行動しても、気づかなかったんだろう。」
確かに私はポートマフィアと中也への恨みを糧にここまで来た。そんな私は恋なんてものもした事なんてなかったし。そんなことを気にする時間もなかった。
太「君は中也を好きじゃない。それは知っている。だけど君は、ある意味中也しか見ていない。」
あ「！？」
不覚にも。そうだと思ってしまった。復習のためとはいえ、結果的に私は中也しか自身の瞳に写してはいなかった。悔しい。そう思った。
太「そんな君を見ているだけなのは、もうたくさんだ。」
そう言うと、太宰は私の腕を強く引き、私をベッドの上に押し倒した。
とっさに私は異能力を発動して、隙を作ろうとしたが。彼の異能力によって防がれた。
私は、太宰の片手で、両手を上の方で拘束された。
あ「どいて。私は体術が得意なんだけど？」
自分に落ち着け、落ち着けと繰り返し心の中でとなえた。
太「そうだったね。なら抵抗すればいいよ。出来るのならね。」
そう言うと、太宰はゆっくりと顔を近づけてきた。私は得意の体術でどうにかしようと脚を動かしたが、
太「君の動きは大体読めるよ。」
彼の指が私の太ももに触れる。その瞬間に私は身体が強ばったのを感じた。
あ「お願い、やめっ！…ん！」
口を開いてしまっていた私の口内に、太宰の舌が入る。そして、いやらしい音を響かせた。
太「ん…んん…ﾁｭ…はぁ…ん。」
あ「んん…ん…っ！」
太宰は目をうつろげに少し空き、私の反応を見ながらキスをしていた。
悔しい。私はポートマフィアに復讐するために頑張ってきたのに。私は弱い。あまりにも弱い。
頭が回らない。悔しさと初めての感覚に頭が混乱する。
太「ん…っ！」
太宰が急に驚いたような顔をし、私から少し距離を取った。その瞬間に私は太宰を押しのけ、すぐに太宰の部屋から出ていった。
あ「……………。」
悔しい。復讐する力さえまだないのだと知ったことも。初めての感覚に酔いそうになった自分も。
そしてなにより。
涙を流した自分を見られたことが！
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クロール - しえりさん» そんな風には言ってもらえるなんて！ありがとうございます！未熟者ですが頑張ります！ (2019年1月14日 15時) (
レス) id: 9552add479 (このIDを非表示/違反報告)
しえり(プロフ) - すごい作品！頑張ってください！ (2019年1月14日 14時) (レス) id: 3e3e0947fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クロール | 作成日時：2019年1月14日 14時
