眠り姫、誘拐。【ONEPIECE】 (ページ46)

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「おい！お前、一緒に海賊やろう！！」

「…無理だよ…」

やっぱり。
チョッパーのどんな姿を見ても、船長さん(このひと)は彼のことを誘ってくれる。

ルフィさんに対して「仲間にはなれない」と話すチョッパーの言葉を、皆が固唾を飲んで聞いていた。

「俺は人間の仲間でもないんだぞ！バケモノだし…。おれなんかお前らの仲間になれねぇよ！！！」

小さな体から出た叫び。悲しい過去を抱えた、化け物の叫び。

「……だからお礼を言いに来たんだ。
……誘ってくれてありがとう。俺はここに残るけど、いつかまたさ…気が向いたらここへ……」

「チョッパー…！」

だめだよ、と、言いそうになった。けど。
その瞬間

「うるせェ！！！！！行こう！！！！！！」

ルフィさんの、大きな大きな叫び。

チョッパーの、小さなバケモノの絞り出したような悲痛な言葉も全部飲み込んでしまうような、その一言は、

「……お゛お゛っ！！！」

彼の過去の大きな傷も闇も、全部攫ってしまう。