眠り姫、誘拐。【ONEPIECE】 (ページ39)

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適当な覚悟であの子を連れ出して、結局面倒見れませんでした、なんて放り出されたらたまったもんじゃない。

……あの子はもっと、幸せになるべき子なのだ。

「できる！！」
「何人増えてもまとめて守る。それだけだ」
「ま、面倒くささのレベルで言えばルフィの方がよっぽどよ。」
「身の守り方なら俺様が教えてやらなくもないしな！」

一片の迷いもなく彼らはそう答えた。
…本当に、おかしなヤツらだ。

チョッパーのことといい、Aのことといい、

それに、この船長は、他人の事情なんて笑い飛ばすみたいに平気で踏み荒らす。大きなパワーで、周りをどんどん巻き込んでいく。
それなのに、そうして巻き込まれた人達は、何故か皆、いい顔をしやがるのだ。

この大きなパワーに、Aもチョッパーも巻き込まれて、今よりもっと大きな世界を知って、

そうしたら。今よりもっと、2人は笑顔になれるだろうか。

普通なら海賊なんて絶対にダメだと門前払いしてしまいたい所なのだが、何故かそうは出来ない大きな力を、感じて

「………いいかい、Aとチョッパーを連れ出したいなら勝手にしろ。ついて行くも行かないもあの子らの自由だ。………だが、絶対に譲れない条件がある。それと、Aについては…まだ話していない事がもうひとつある。」

もしかしたら、そう期待してしまった。