Episode 04 ページ11
ゾロside
雪山で出会った女は、Aと名乗った。
見ず知らず、初対面の男を家に上げた不用心なその女は、手当てをした上暖かい飲み物も出され、その上服までくれるらしい。
探しに行くと言って部屋を出ていった。
部屋をぐるりと見渡す。こじんまりとした小さな小屋は、山の中にぽつりと1軒だけ経っていた。ルフィ達は村へ行くと言っていたが、どうも村には見えない。村外れに1人住んでいるんだろうか。
ナミよりも随分幼そうに見える女が1人で……ってことは考えにくいが、家の中を見ているとどうにも2人以上住んでるようには見えない。
そこでふと、テーブルの上にスケッチブックが置いてあることに気づいたのだ。開かれたままのそれには、綺麗な絵が描かれている。
写実的な絵だ。かなりリアルに、細部まで描かれている。でもなんとなく、淡いようではっきりと描かれたその不思議な色使いに惹かれてつい、手に取ってしまった。
ぺらぺらとめくると、他にも風景画や船の絵が出てくる。かなり量があるように見える。が、ふと手が止まった、最後辺りのページにメリー号が描かれていたのだ。
「……すげぇな、」
何ページかに渡ってメリー号が色々な角度から細部まで描かれている。ココ最近まじまじと見ることは無かったが、ウソップが直した下手くそな修理部分やつい先刻ワポルに齧られた所までもが詳細に。
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作者名:幸せうさぎ | 作成日時:2023年1月15日 8時