【ブルーロック】君に夢を託したい。2【千切豹馬】

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「惰性でスポーツ医を目指してる人間は、あんな風に試合中に選手に対して啖呵切ったりしねぇよ、しかも選手庇って自分が殴られるとか。」

あまりにもあっけらかんと言うから、私はまた呆然としてしまう。
けらけらと笑う千切さんは、想像してたよりずっと可愛くて、年相応の男の子、って感じだ。

「…知崎が本気すぎて、俺まで気が引き締まったもん」


嗚呼、もう、なんで。

その言葉は、

まだ捨てきれずにいる過去の私のことも、
新しい目標に向き合おうとする私のことも、
千切さんは平然と、救いあげてくれるような、そんな言葉だった。


泣きそうになるのを我慢して飲み込む。
まだ過去は乗り越えられていない。それでも、痛くて孤独で辛くて死にたかったあの時から今まで、私がやってきたことは、きっと無駄じゃなかった。やっとそう思えた。


「……私、ちゃんと本気でスポーツ医師になる為に勉強してるんです」

「ああ。だろうな」

「私にとっての最初の患者は、千切さんなんです。」

「……そっか、」

「千切さんが、千切さんのサッカーを出来るように、私が最大限のサポートとケアをします。だから」

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