【ブルーロック】君に夢を託したい。2【千切豹馬】

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私がチームWとチームZの試合コートに到着した時には後半開始から30分が経過していて。チームWにまた1得点入って点差は4-3。チームZにとっては絶望的状況だった。

暴れだしそうな雷市さんを國神さんが必死に止めている。けれどその勢いはかなり強くて、今にも振り切って久遠さんを殴りそうな勢いだ。


「雷市さん！！スポーツ医として、選手に怪我を負わせるような行動は許可できません。我慢してください。」

「知崎！？！？」
「あれ、Aちゃん！？」

コートの外から声を上げると試合中の選手が何人か此方を見る。チームWの人は初対面なので訝(いぶか)しげな顔だ。

「ってめ、マネージャーか！おい！コイツはルール違反じゃねぇのかよ！！！」

「すみません。スポーツ選手として常識に反する行為だとは認めますが、ルール上なにか罰則を与えられるシステム等は此方に無くて、」

チームZのメンバーは恐らく私の登場で何か救済措置的なものを少なからず期待したのだろう。私の言葉に肩を落とした國神さんの腕を振り切って雷市さんが久遠さんの方に向かおうとする。


「ダメです！！貴方が今！レッドカードをくらって退場になったらもっと戦力に差が開きます。12対9になったら絶対に勝てません！」

「ぐっ……！」

「こんな終わり方でもいいんですか！！良くないでしょう！？なら！！最後までくらいつけチームZ！！」

鰐間兄弟と久遠さんの笑い声が耳に入ったけど、そんなのどうでも良かったから、脳みそでシャットアウトした。

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