早くお父さんが死にますように (ページ29)

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『助けられてるんだよ』

「そっかっ」

山田くんは、微笑みながらそう言った

そのあと山田くんはまた来ると言い残し帰って行った

僕はドッチボールをしている侑李を部屋に呼び出した

「お兄ちゃんどうし『侑李なの？』

「え？」

『お父さんを殺したのは、侑李なの？』

そう聞くと、侑李はニヤッと笑って

「やっと気づいてくれた？？」

そういったんだ

『ど、、して、、？』

「お兄ちゃんが殺し損ねたからだよ。だから、侑李が手伝ってあげたの！」

『僕はっお父さんを殺すつもりじゃなかったっ、弁護士から聞いたでしょ！？

僕は自分を殺そうとしようとしただけで殺すつもりはなかったって！！』

「そう言う嘘をついたんでしょ？

あの状況を何も知らない人が見たらお兄ちゃんがあいつを刺そうとした。って思うよね？

でもそれを肯定したら罪が重くなっちゃうから
お兄ちゃんは自分を殺そうとしようとした所をあいつが止めようとして
間違って刺しちゃったってことにしたんだよね！」

『ちがっ、！！そうじゃない！』

「お腹を刺されたのに生きてるなんてあいつも往生際が悪いんだよ。

でももう安心だよね！侑李が上手くやったから！

これからはなんの心配もせずに一緒に暮らせるね！！！」

ただただ純粋な目で、表情で僕に訴えかける。

この子は、ただ、、僕のためにっ、、、

思わず膝を着く、、

「そんなに嬉しかった？？」

『お礼は言わない、、言えない、、

どんな理由があっても、人殺しは罪だから

絶対にしちゃいけないことだから』

「……うん」

僕は侑李の肩をぎゅっと掴んで

『おねがいだからっ、、約束して

もう二度と人は殺さないって』

「えーー難しいよ」

『わかってる、』

「時間もかかるし、その分辛い時間だって増えるじゃんそんなの、、、」

僕と目線が合わさる

そして、困ったように侑李はいった

「ねぇ、、どーして生きていたら苦しいことがあるの、？」

と。

『どーしてだろうね、』

「普通はお父さんとお母さんがいて子供を守ってくれるんだよね。でも、侑李にはお兄ちゃんしかいないから。

お兄ちゃんだけが侑李の味方だった。守ってくれた。

なのにあいつはいつもいつもお兄ちゃんを傷つけた。苦しめた

絶対に許さないと思った。

人殺しが行けないことくらい、侑李にだってわかるよ」