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『あ、、あれ、?』
何度吹いても拭いても止まらない涙。
『こんなのっ、、僕にはっ、、僕にはっっ、不釣り合いですっ、、僕はこんなに気にかけて貰えるような存在じゃなかったっ、、優しくされる資格なんてっ、、』
泣いてる僕を優しく志鶴さんは抱きしめる
「そんなことないんだよ」
『っ、、、ごめんなさいっ、、ごめんなさいっ、、、』
__ほんとは父が死んだと聞いた時安堵した
怒鳴り叩き、僕を支配して人形のように扱う人は
もう居ないのだ。
そして、喪失感にも襲われた。
僕を幸せにしてくれるはずだった人も同時に奪われてしまったから
僕に残ったのは、、、
侑李の手をぎゅっと握る
僕に残ったのは侑李と
もうひとつ。
こなさき何があるか分からない
生きる必要があるのかも分からない未来
でも、、もし、この先へ行くことが出来るとしたら
せめて、、ここにいる人たちに恥じない生き方をしたい
『ねぇ、侑李。ぼく、侑李に確認しておかなくちゃいけないことがあるの』
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「これねお父さんのお見舞いに来た人たちのリストなんだけどこの中にお父さんと仲が悪かったり、恨んでた人とかいないかな」
と警察に尋ねられる
『…いえ
あの、父は事故じゃ』
「それで話は進んでるんだけど、誰かが呼吸器を外した可能性も0では無いんだよ。」
「会社では信用されてたみたいだし、やっぱり事故ですよ」
「そーなのかなぁー?」
会社の人達じゃないなら、、じゃあ、、誰が、、?
「「お父さんが死んでくれて良かったね!」」
『侑李、、』
「あっいたいた!!!」
そう声をかけてきたのは
『山田くん!?』
「あとはおふたりでっ!」
手をヒラヒラさせてどこかに消えた侑李
山田くんと二人っきり
山田くんは深く頭を下げ
「悪かった。」
といった
『なんで、山田くんが謝るのさ』
「俺っ葵が大変な目にあったことに全く気づけなかった
もっと注意していれば、、助けられたはずなのにっ、!!!
それがすげぇ悔しくてっ、、申し訳なくって、、」
『山田くんは何も悪くない。謝らなきゃ行けないのは僕の方で、あんな悲惨な場面を見たのに山田くんは僕を心配してくれた。
なのに、こうやって、また会いに来てくれた。それだけで僕は助けられてる』
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作者名:まるです。 | 作成日時:2022年6月1日 4時