23.世界を守るヒーロー。 ページ23
.
「Aちゃん、ごめんね」
『…え？？』
ふと横を見ると出久が申し訳なさそうに
私を見ていた。
というより久しぶりにみた出久の顔。
あの事件の時とは違う、憔悴しきっていたし正直話すのも声を聞くのも真面に出来なかった。
だから、こうやって改めて顔を見たら懐かしく感じる
「退院の時、付き添えなくて」
『あ…、ううん大丈夫だよ。
全然元気だったし！それに、ホークスさんと偶然会って』
「え!?そうなの!?」
『そう、だから…
入院中も色々…手配とか…お世話になって､､､』
こんな風に出久と話せると思っていなかった。
こんな風に、また雑談が出来て
こんな風に、笑いあえて
正直ありえないと思ってた。
私の中では高校の頃からずっと時は止まってた。
だからわたし、会えて凄く安心したんだ
．
．
「____そっかあ、今日はどこに泊まるの？」
『あ、実は…そのぉ…』
私が病院を出てからここに来るまでの一通りの流れを説明した後、出久は物凄く驚いてた。オドオドしちゃって…
そりゃそうだ。
結局出久の携帯からしらみ潰しに泊まれそうなホテルに電話をかけて貰ったけどどこも満室。今更帰れる新幹線とか何も無い。それに手持ちもないし…。
「…どうしよっか……」
『…あはは』
笑って誤魔化すけど、どうしようもない。
━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━
コツコツとヒールの音がホテルのロビーに響く。
結局、最初にホークスさんに下ろされた大きいホテルに来てしまった。
このホテルはかっちゃんだけでなく
出久やその他ヒーローも泊まっているらしい。
ホテルの外観から内装にかけての豪華さに目を奪われたあと、ふと受付ロビーで事情を話す出久を見る。
『…………』
(いやいや、まずいでしょ。)
結局泊まる場所がないから出久が泊まるはずだった部屋に2人で泊まることにという結論に至った。
でもよく考えたら非常にまずい。
(だって、出久と一緒に寝るんだよね!?
そんなの、ずっと忘れられなかった私からしたら…)
色々な葛藤に見舞われながら目を瞑る。
凄く複雑な気分だし、なんなら罪悪感すらある、
「…おまたせ、じゃあ行こっか」
出久の声に目を開けると、部屋のキーを見せて
エレベーターへと向かう世界を守るヒーロー。
これは、
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 83人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆめ(プロフ) - かっちゃんらぶさん» コメントありがとうございます!!!私の作る勝手な想像かっちゃんではありますが、格好良いと思って下さって何よりですヽ(*´∀｀)ノデクとの過去はチラホラお話中に出て来ますので楽しみにしておいて下さい(o´艸`) (2020年4月11日 5時) (
レス) id: a12861e48e (このIDを非表示/違反報告)
かっちゃんらぶ - デクとの過去が気になる！かっちゃん最高にイケメンだわ笑 (2020年4月11日 2時) (レス) id: df42b2b789 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆめ2号 | 作成日時：2020年4月10日 18時
