『刀剣乱舞』主はのんびり主義『第二期』 (ページ47)

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#97 ページ47

『……こんのすけ』

先ほどまで明るく気高くいた主様の声が私を呼びます

気高くはありますがただただ冷静な雰囲気です

「はい、お呼びでしょうか？」

『何で交換審神者をすることになったの、政府は何を考えてるの
　審神者は他の本丸じゃ力の制限がかかるんだよ
　何かあったときに責任は取れるの？』

「それは、その、それ相応の対処などをする手配ではあります
　交換審神者を行っている間は全本丸に結界を張ることになっていますので
　おそらく大丈夫かと」

『だから政府はどこの世界線でも無能って言われるんだよ
　どこぞやの遊びの警察と同じくらいだよ、神話生物に食われるんだ』

「……？」

これだからさんちが減るんだ、などとブツブツ言っていますが

何を言っているか全然わかりません

『どうやって交換対象を選んでるの？』

「お答えできません」

『そう、言っておくけど
　私には何かあっても、あの刀たちに何かあれば容赦しないよ』

主様は刀剣男士たちのことを、刀を、こと呼ぶようになりました

自分の子供のように、接し始めました

これも愛情なのでしょうか

喜ばしいことではありますが

政府は万が一のことが起きた場合、対処しなくてはなりません

「主様」

『下がっていいよ、こんのすけ』

「はい」

私は貴方に従うのが近ごろ恐ろしく感じて仕方ありません

ですがそれだけチカラを手に入れているのですね

いつの間にか弱かったころの貴方ではなく

強く美しいA様になったのですね

「こんのすけ」

「どうかしましたか？山姥切長義」

「審神者の相手は手ごわいだろ？」

「そうですね」

「特にここの本丸は」

「他の本丸とて違いありませんよ
　多少、わがままが言えるようになったというところです」

「そうかい、俺の主に危害を加えないことだね」

「……あなたは、あの方を主と認めているのですね」

「当たり前だろう、彼女が使うのは俺だ
　上下関係はハッキリしている」

「大事ですか」

「ああ」

元政府配属の山姥切長義がここまで言うとは

こんのすけは主様を見くびっていたのかもしれません