No.190 ページ40
俺様はお嬢を助けるためにオールマイトと目的地に行ったんだ
でも個性の効かない範囲にお嬢が行ってしまった
駄目だ、俺様自身に個性の付与は出来なくもないが
「おらおらおらぁ！」
「邪魔だトカゲ！」
俺様たちがいるせいでオールマイトが本来の力を発揮できていない
せめてもっと離れるなり、何とかはしないといけないんだが
お嬢の安全も確保出来てない状況じゃ駄目なんだ
死柄木とかいうヤツが動いていないのがまだありがたい
お嬢のほうには二人マークがついているが
俺様は一人、あとは倒れてたり何やらが三人
「おらおらどうだ、雪都組！」
「『動ける身体がテメェにあるなんて冗談だろ！』」
これで一時的ではあるが動けなくなった
俺様の個性、嘘っていうのは相変わらず扱いが難しい
だがその分強力ではある
突如大きな音が鳴るまではお嬢の方に目線を配っていたんだが
視線を逸らすと緑谷坊ちゃん、飯田坊ちゃん、切島坊ちゃんがいた
氷の坂のようなものがあるから轟坊ちゃんもいるのだろう
切島坊ちゃんはナイフのようなものを握っている
「雪都！」
そのナイフのようなものをお嬢に目がけて叩きつけるように投げた
普通の人間なら危ないが……まぁ、お嬢だし
その勢いのある落下物を器用に拘束具に当てたのか
ヴィランの動きが止まった
『卯月、脱出』
「お心のままに」
『「出久、飯田君、切島君はそのまま真っすぐ安全に距離を取って着地」』
合流したところ、えらく複雑に個性を三人に使っていた
これで逃げることが出来る
見た感じ怪我もないからな
『「テレポート」』
お嬢に掴まって家へと到着する
目の前には総長と姐さんと愛お嬢など
Aお嬢は眠いのか疲れたのか目を閉じて溜息をついた
「Aちゃん、お疲れ様
卯月もね」
「ありがとございます、ですが緑谷坊ちゃんたちを発見しまして」
「その子たちなら避難誘導時に見つけたって連絡きてるわ
もう大丈夫」
姐さんはニコニコ笑っているんだが
総長怖いなぁ
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