【MHA】暗黙の姫【ver.4】 (ページ38)

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No.188 ページ38

「けほ、けほっ……キモチワルイデス」

「変なにおい！イイにおい！」

バシャバシャという音が聞こえる

目の前には恐ろしいヴィランがいた、不気味なマスクをつけたヴィラン

何がなんだか分からない

急に最悪な居心地の移動方法であったことだけは分かる

手は動かせない、足は動かせる

「随分と遅いじゃないか、オールマイト
　いや、そこの狐のお陰で少しは早かったということかな」

卯月とオールマイトが来た

後はこの場から逃げられることが出来ればどうにかできる

「また失敗したね、弔
　でも決してめげてはいけないよ
　またやり直せばいい、こうして仲間も取り返した
　君が大切なコマだと判断したからだ
　いくらでもやり直せ……その為に、僕がいるんだよ
　全ては君の為にある」

「先生」

「そのために、黒霧には働いてもらおうか
　個性強制発動！」

ヴィランと距離をとろうとするけど

この拘束じゃ部が悪い

卯月がこっちに向かってきたとしても逃げられる確率はない

「お嬢！」

「あらそこのお兄さんには私たちと遊んでもらいましょうかね！」

ヴィランのオカマが卯月に気づいた

ヴィランの半分は私を、もう半分は卯月をターゲットにした

離れさせるように遠くへと引き離されてしまった

「刺してあげます！ちゅーちゅーもしちゃいます！
　だから逃げないで？一緒にいようよ！」

『断る！』

ナイフが肌に触れそうになっても避ける

マジックが適応されそうになっても逃げる

足だけで逃げるの

偶然だけじゃ外れるはずの無い拘束具を身につけながら

オールマイトから離れて私は避けるの

邪魔しないように

「お得意の個性が使えないんじゃ、ただの運動神経のいい無個性じゃないか
　なぁお嬢さん、諦めてしまおうぜ」

『雪都の名前を語る以上！私はこの場から逃げ、貴方たちを捕まえて
　ここから助かるの！』

口さえ外れればどうにでもなる

ナイフで切れるとも限らない

だから逃げる

卯月の個性は離れすぎると使えない

「ああもう、これならどうですか！」

どこから出したのかトガヒミコはナイフを十本ほど投げてきた

顔に向かって

「傷ついた貴方も素敵ですよ！」

『そんなものあたらないわ！』

しゃがんで避けて跳んで避けて足蹴りで攻撃して距離を稼いで

頭を動かすの！