No.186 ページ36
「卯月っち、皐月っち、水無月っち」
「任務お疲れ様でした、愛お嬢
ご無事でなによりです」
「Aお嬢は？」
「ヴィランに連れ去られた」
ちゃんと受け答えが出来るほどの度胸を持っているようだね
何を話しているか全く分からないけどいいと思うよ！
さて、さきほどのヴィランたちがどこに行ったかさっぱりだ
雪都君も救えずに逃げられてしまった
「追いますか」
「無駄に追っても不利になる、情報を得つつ
まぁ動くんだけどね！」
「承知」
どうすればいいんだろうか
とりあえず個性を発揮したせいもあり時間制限もある
そして部屋の損害も大きい
一度出ることにしよう
「何故あやつは個性を……確かに意識を奪ったのに」
「おそらく、先生の個性だろうな
私のことを見抜いたもの先生のせいだ、名前までは探れなかったが
個性諸々は把握している」
「すまない、雪都君を、助けることが出来なくて」
「いいんだよ、オールマイト
あの子をお願いします」
雪都君と同じ顔だが雰囲気はかなり違う
しっかりとしている、きっとこの子が一卵性双子の姉、雪都愛さんだろう
雪都君から聞いたことがあるぞ、多分
どちらでもよいが、早く助けないと
脳無が町に出てしまった以上
被害を最小限にするべきだ
「お嬢、こちらへ
自分たちとともに安全地へと行くのです」
「ああ」
「オールマイトさん、自分と皐月は離脱します
卯月兄さんのこともAお嬢のことも、よろしくお願いします」
二人は、お姉さんを連れて逃げるらしい
懸命な判断だ
塚内君曰くは脳無工場にいるという判断のようだ
ベストジーニストとの連絡がつかないらしい
ならば向かうしかない
「オールマイトの旦那、移動時間は短いほうがいいです
俺様が連れて行きます『目的地は脳無を生み出さない工場』」
「ご武運を」
今助けに行くぞ、雪都君
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