【MHA】暗黙の姫【ver.4】 (ページ3)

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No.153 ページ3

私が、姉様を追い出してしまった

この組から出て行くきっかけを作ってしまった

事件の翌日から姉様をいなくなる状況を作ってしまった

『わたしが、はんにん、だったのですね』

私のせいで

幼き私のせいで

姉様を

名前こそ未だに思い出せない愛おしい姉様を

姿の変わらない、たった一人の姉様を

『では、何故私を追い出さなかったのですか！
　姉様に個性があったことは承知していたはずっ
　溺れた私を何故残し、助けてくださった姉様を！』

「お前を助けたのは緑谷出久だ」

『なら尚更何故姉様が出て行ったのですか！』

「それが、彼女の願いだったからだ」

『姉様の名を教えてください！父様、母様ッ
　何故そんなに他人行儀で、扱うのですか』

「実際に組の籍に彼女はいない
　ならば他人も同議だ」

『姉様と同じ血が通っているではありませんか』

取り乱しちゃダメだ

だめなんだ

『愛とは、愛姉様の、名ではありませんか！』

思い出せた

雪都愛、アイに充ち溢れた名前のたった一人の姉様