No.166 ページ16
二日目のハードな訓練も終盤に入り夕食に
世話を焼くのは今日だけ……つまり昨日だけだな
これからは、俺たちが自炊しないといけないらしい
ふむ、ここは俺がまとめないと！
「さぁ皆！夕食を作るぞー！」
「飯田坊ちゃんは委員長でしたっけ、姐さん
イイ子ですねー」
『うん』
テレパシーで話しているのか、声が聞こえる
と言っても、雪都君だけの声だけだが
「なぁ爆豪？爆破で火って付けらんねぇよな？」
「できるわボケッ！」
『「火よ、木を燃やせ」』
「ほら、これでいいか」
「Aも轟さんもありがとうございますわ
それにしても、個性使いましたの？A」
『口に出さなくても出るように頑張ってる途中』
それぞれの持ち場で仕事をこなして
なんとかカレーが完成した
テレパシーのせいで会話が全て、たぶん全員に聞こえているんだが
珍しく疲れているんだな
「いただきます！」
完成したカレーはとても美味であった！
初めて作ったんだが、案外うまくいくもんだな
もう少し辛味が欲しかったが……あとで追加すればいいか
福神漬はあるか聞いてみよう
『神無月、福神漬』
「まったく姐さんは我儘ですね……どうぞ」
『ありがとう、あと飯田君にもあげて』
「どうぞ、坊ちゃん」
「あ、ありがとうございます！」
聞く前に雪都君の付き人……神無月さんが、福神漬をくれた
何故俺が欲しいと思ったのだ？
彼女の席は俺と離れて、緑谷と爆豪の間なのに
「おいA、テレパシーやめろ
色々うるせぇ」
『これも訓練、だから仕方ない』
「あ、僕席ちょっと外すね」
『行ってらっしゃい』
「そのまま帰ってくるな！」
……彼らの声は大きいから聞こえやすいが
そこまで言うのか爆豪君
「飯田坊ちゃん、お皿を下げてもよろしいですか？」
「え、ああ、自分で洗いますので大丈夫です！」
「いえいえ、プッシーキャッツの皆さんは手伝わないと言いましたが
私たちは手伝いますので、存分に訓練に励んでください」
「……そうですか、では、お言葉に甘えさせていただきます」
「はい」
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