#21 ページ21
『……お疲れ、長谷部
下がってていいよ』
痛みは感じねぇ
ちんちくりんの声も聞こえる
思わず目を閉じてたが、どうなってんだ?
「……貴方を、危険な審神者として判断します!」
ちっさいキツネが俺の前にいた
さっきまで違う人間がいたはずなのに
どういうこった?
『不動君を手入れ部屋に入れてあげて長谷部
私は長月と話があるから』
長月?
さっき俺の前に出た人間をそう呼んでたな
「悪かった」
「別に」
へし切が謝ってきた
俺のことを担いでまたしらねぇ部屋に入れてどっかに行った
またちんちくりんの……ちんちくりん以上にちんちくりんの
人間ではない何かにポンポンされた
「意味わかんねぇ……くそ、酒飲むか」
懐に入れておいた甘酒を一口ずつチビチビ飲んでいく
眠くなってきたし
……ちんちくりんが主だなんて嫌だな
信長様に会いたい
「やっほー、不動」
「誰だよ」
やっほーって言われても知らねぇよ
女……?いやでも大太刀持ちだ
「アタシは次郎太刀、この本丸で酒飲もうだなんて思わない方がいいよ」
「何でだよ」
「主は酒が嫌いだし、主の時代だとまだ飲めないんだってさ
残念だねー美味しいのに」
「いくつだよあのちんちくりん」
「確か十八だって言ってたね、もう成人してるのにさ」
十八?
本当にガキのちんちくりんじゃねぇか
「あんなのが主でいいのかよ、アンタは」
「アタシはねぇ……あのヒト好きよ?結構ちっさいけど
そこも可愛いし何より愛してくれるから」
さっきからここにいる刀は愛だの愛だのしか言えねぇのか
冗談じゃない
俺は、愛してもらえない
86人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
猫凪(プロフ) - ひろさん» 実際の本丸で書いておりますwほのぼのしています喜んでくれて嬉しいです! (2018年9月16日 5時) (レス) id: ffcf717f3c (このIDを非表示/違反報告)
ひろ - 最近ブラック本丸系の似たような話ばかりを見かけていたので、こういうほのぼのするお話を書いてくださって嬉しいです!とても素敵なお話で続きが楽しみです! (2018年9月16日 0時) (レス) id: 2f4ff48b26 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ