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つぼ浦 side
Aがレギオンで誘拐されてからと言うものの、心配で忙しくない時はパトロールだと言ってレギオンで見張りをしていた。
ただアオセンにはバレていて、無線切るなよお前忙しくなったら帰ってこいと言われたのでこれは公認だよな?
俺がいるからかあまり犯罪者は寄ってこなくなったがその代わりに警察官達がわらわらと群がるようになった。
あの事件からいろんな警察と連絡先を交換したAはこれで匠くんの警察してる時がどんな感じなのか聞けて嬉しいな、とふにゃりと笑った顔が破壊力がやばすぎてその時に近くにいたキャップをバットで殴ってしまった。
100点だ!と喜んでいたので多分大丈夫。
「くそ、キャップを思い出したらムカついてきたぜ」
「もう、あんまりキャップさんいじめたらだめだよ?」
「俺が先にいじめられてるからこれは正当防衛だ」
「そんなことより、匠くん今日はなにか用事?」
キャップの話をそんなこと、で済ますAも大分この街に慣れてきたなと感心しつつ、そうだったと話を戻す。
「あぁ、この前の事件が起きて署長が警察官と仲いいことから
逆恨みされる危険性もあるからと警察署内で売っていいことになった」
どうだ?と聞きつつも、俺は有無を言わさない顔でそう聞くとAは大きく何度も頷いた。
「これで匠くんとずっと一緒にいられるね!」
「あぁ、当たり前だ」
この街に来て、Aは多分俺への気持ちを再確認していると思う。
オルカから聞いた話だと、恥ずかしそうに俺の話をしてくれると言っていたからな。
「今日は久しぶりにAが作ったカレーが食べたい」
具沢山のやつ、と注文を付け足す
「分かった!今日は早く終われるから先に作って待ってるね?」
「あぁ、帰りは迎えが必要だったら呼んでくれ」
はーい!お仕事頑張ってね!と元気な声で手を振るAだが、多分気を使って呼ばないだろうな、と思い迎えに行くかと考えながら手を振り返すとちょうどパレト銀行の通知が鳴った。
急いで車に乗り込み、無線を繋げる。
「こちらつぼ浦!!パレト銀行向かうぜ!!!!!」
「らだおヘリ出しまーす」
「まるんバイクで行きます」
Aのカレーのためにひと仕事頑張るか、とアクセル全開で向かった。
「くそ、もう腹が空いてきたな…」
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作者名:のえた。 | 作成日時:2024年3月7日 2時