特殊な君に溺愛されてます【stgr】 (ページ8)

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A side

今日はいつもと違っていた。
そう、デヤンスさんが寝てしまっているから1人でホットドッグを売っていた。
すると、全身黒い服を着たいかにも怪しい人が近づいてきた。

それはこの街に住んでいたらよくあることで、特にレギオンでは日常茶飯事なことはここでホットドッグを売ってから気づいた。
このことで匠くんはもっと過保護になって、GPSだのをスマホに入れてくれた。
私も匠くんの位置が分かるから確かにいつ帰ってくるかも分かって便利だったし、
何よりも匠くんに大事にされてるってわかってちょっぴり嬉しかったのは内緒。

「そこのお姉さん今暇？」

「この時間は暇ですね〜！ホットドッグ買いに来たんですか？」

「いや、人質になってくれない？」

そう聞きながら手錠をかけられて身動きが取れなくなる。
初めて人質になると、それはそれで怖くて怖くて堪らなかった。
犯人は銀行について、手馴れたように作業を進めて行った。

「警察がすぐ来ますよ…？そんなことやめましょう！」

「君面白いこと言うね犯罪者に説教？」

「違います！私はこの国の警察官を信じてます！」

すると犯人は笑って、それはつぼ浦の女だからか？と聞いてきた。
なんで匠くん…？というかなんで匠くんと知り合いってバレてるの？！というか女ってなに？！
色々考えていると、サイレンが鳴り響きこちらに近づいていることが分かった。

ドカーン！！！！

突如、鳴り響く爆発音に体が飛び跳ねた。
それと同時に聞き馴染んだ怒声が聞こえてくる。

「犯人！！！！人質を解放せんかぁい！！！！！！！」

「匠くん…？」

「くっそ、つぼ浦来やがったな」

意外とはやかった…と言いながら犯人はお金を詰め終わりゆっくりと外に向かって歩いていく。
外には警察と、今にも殴り出てきそうな雰囲気の匠くんがいた。

あ、その服私があげたやつだ

なんて呑気な考えができるのは、私が匠くんを信用しているから。

「犯人！！要求はなんだぁ！！！！！」

「要求はつぼ浦お前とタイマンがしたい」

「あ？分かったぜ！！その前に人質を解放してもらおうか！！！」

そう言うと、もちろんだと犯人は私の手錠を取ってくれて、人質にしてごめんねとコーヒーをくれた。
匠くんはこちらに手を広げて待っていてくれて、勢いよくそこに飛び込んだ。