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「じゃあAちゃんまたねー！」
大きく手を振るベッキョンさんチャニョルさんチェンさんは
テレビで見るまんまのキャラで。
「すいませんでした騒がしくて…」
そう頭を下げてるスホさんとシウミンさんは
本当にお父さん、という感じ。
ディオさんは唯一真面目にデザインを考えていて
途中ちょっかいを出されてて睨んだ目の破壊力に
私まで怖気ついてしまった。
レイさんに限ってはずっとお絵描き。
途中なんなのかよくわからない絵を見せてくれた。
「この企画の担当のヌナだったんですね。」
セフンさんは年下に見えない大人っぽさ。
皆んながはまる理由も良くわかった…
そして。
最初から最後まで寝ていた彼。
カイさん。
「ジョンイナいつまで寝てんだよ！」
メンバー全員が立ち上がって
部屋を出るギリギリまで寝ていて、
それに関しては私も苦笑いだ。
ボケーとしながらみんなに連れられて
部屋を出たカイさんは、唯一今日会話をしなかった。
なんとなく気になるけど、
これから嫌でも仕事してくからな…
そう思って考えないことにした。
最初は緊張していた私だけど、
この人たちなら仕事も楽しそう、
そう思ってしまった。
セフンさんには"ヌナ"なんて言われちゃったし。
リオに自慢しよう…そう思いながら
その日の仕事をまとめて片してから部屋を出た。
〜♪
この曲…この前の…
その曲が聞こえる部屋を見ると
前と同じように踊ってる人がいた。
……また見れた…
その姿が忘れられなかった私は
また、見惚れてしまう。
その踊りは本当に綺麗で
一切のブレがない。
待って、あの服装。
それはさっきずっと寝ていた彼と同じ服装で。
カイさんだったんだ…
だからこの前もセフンさんがいたんだ…
考えてみればEXOの動画を見ていて
いつも目を惹かれたのはカイさんのダンスだった。
気付いたら私はガラスの扉越しに
彼をずっと見ていて、目が離さなかった。
曲が終わったのと同時に
こっちを振り返ったカイさんと目が合った。
やば…
そう思って頭を下げた私に
カイさんも不思議そうな顔をしながら
頭を下げてくれて私は社内を出た。
会社の外にあるベンチに座って
落ち着かない心臓を触る。
カイさんがこっち見たときに
心臓がはねたんだ。
きっと、あの魅力的な踊りのせいだ…
そう自分に言い聞かせて。
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作者名：jina | 作成日時：2020年9月6日 0時
