太陽と共に (ページ3)

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「はい、お疲れ様ー！」

仕事終わり、会社から近くの居酒屋で
リオとビールジョッキを合わせる。

「で、いつ異動なの？」

「とりあえず4月頭…また急だよね。
国を跨ぐのにあと半月で準備しろだなんて。」

「4月だし丁度時期的にも良いんだろうね……
もー無理！寂しすぎる！！！」

そういってぐいっとビールを飲み干すリオ。

日本に来て何度助けられたことか…
本当に感謝してもしきれない。

「リオが近くにいないなんて…考えられない…」

日本で出来た、私の大事な親友。
リオとの思い出を振り返ると、私まで涙がでてきた。

「もうちょっと…！また泣かさないでよ！
韓国たくさん遊びに行くから！
ほら！EXOのコンサートもあるし！
あんたも強制参加だからね！」

韓国のアイドル、EXOの大ファンなリオ。
もうジョングクにどうにか頼んで会わせてあげたい。
何度思ったことか。

リオには、私の弟がジョングクと言うことは
伝えてない。

何も考えず、日本で過ごしたかったからだ。
ジョングクのいない、日本で。

「韓国来たらどうにかして会わせてみせる！！」

「そしたらA、神様って呼んでやるわよ！」

「よし、今日はたくさん飲もう。
いや、韓国に行くまで毎日リオと飲んでやる！」

「A、言ったわね？！」

そう言ってスマホをいじり出すリオ。
そして私のスマホに一通LINEが届く。

「え、明後日？！また急な！」

「何言ってんの用事ないでしょ～」

届いたLINEは目の前の人から、
部署の若手のグループトークで。

"明後日金曜日、仕事終わりの19時
みんな空けといてね！"

私の部署は、本当に人間関係が良い。
それも全てあの課長のお陰。

上が良いと、下の関係も良くなる。
そして仕事も上手く行く。

ああ…本当に寂しい。
出世と言われた以上、拒否権のない私。
リオも寂しいながらもこうやって
送り出そうとしてくれてる。

私も気持ち切り替えなきゃ…

「…ん、まった！明後日予定が…！」

「ちょっと、今毎日私と飲むって言った矢先
何言ってんのよ！送っちゃったじゃん！」

明後日ジョングクが来るんだった…
けどいつも家に来るのは夜遅く。
4日間もいるのだからその日じゃなくても良いか…
また連絡いれておこう。

今はこの日本にいる友人との時間が
私にとっては1番だ。