十六話 ページ17
＊ sha side
──
後悔先に立たずというのはこういうことか。
目の前には俺の胸に倒れ込んで
腹や胸からは出血が酷くて
もう、動かない。
馬鹿だ馬鹿だ馬鹿だ…
なんてことを、そう思っても遅すぎる。
床も手も顔も服も
血でベトベトして、少しかわいた部分は動かしにくい。
なんで、なんで…
なんでこんなことをしてしまったんだ？
あの女を殺した時は良かったとか
そういうことしか思わなかったのに
Aを殺したらこんなにしんどいとか…
俺は、Aを殺したら
ずっと俺の傍に居させることができると思っていた。
でも、ダメやん
こんなに苦しくなるなら。
どんどん嗚咽が漏れてきて
目の前に居るAの首筋に俺の涙が伝った。
なんで最期にごめんなんて言うんや
なんで最期は恨みの言葉じゃないん？
自分勝手なのを今更自覚して更に涙が溢れる。
目元に血がついて、視界の端は少し赤くなる。
「ごめんッ…ぜん、全部…俺が悪い…ッ」
Aの死体を抱き締めても
体温はもうなくて、ただ服に残った温もりがあるだけだった。
最後は、最期は、
俺もちゃんと、償わないと。
ポケットに入っていたスマホを取り出して
110と番号を打っていく。
音が鳴って、次に人の声が聞こえる。
『こちら○○警察署です。
何がありましたか？』
「……人を、殺しました…っ」
『…そこに居なさい。今いる場所の住所と
電話番号、君の名前を教えて下さい』
落ち着いた警察の声を聞いて
俺は、ゆっくり口を開いていった。
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真下(プロフ) - キリス(某教祖様)さん» とても嬉しいです。主様の好みに合った作品が書けてとてもよかったです！励みになるコメントありがとうございました！ (1月27日 23時) (
レス) id: d1da9a95a6 (このIDを非表示/違反報告)
キリス(某教祖様)(プロフ) - 完結お疲れ様です！こういう物語好きなので本当にもう好きです！他作品も見させて頂きます! (1月27日 21時) (レス) @page21 id: 62b7efaae2 (このIDを非表示/違反報告)
真下(プロフ) - キリス(某教祖様)さん» ありがとうございます。この後の展開を楽しみにしてください！ (1月22日 17時) (レス) id: d1da9a95a6 (このIDを非表示/違反報告)
キリス(某教祖様)(プロフ) - 物騒な事にしか思えない…なにを思ってるんだ… (1月21日 19時) (レス) @page8 id: 62b7efaae2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真下 | 作成日時：2024年1月18日 23時
