戦闘特化型：黄緑色の話 ページ7
＊
俺は戦闘特化型。
自衛隊に配属される予定やった。
ニンゲンを守る軍隊。
光栄やった。
でも、最近は他国との戦争が
全世界でほとんど無いらしいから
何か依頼が来ない時は
全国各地で警察の手伝いをしていたり
街の治安を守ったり
街のニンゲンの手伝いをするはずだったらしい。
試運転まで工場で待った。
暇だったから、他のアンドロイドにちょっかいをかけたり
色々いじったりしていた。
でも、俺は開発者だった主に棄てられた。
気付いた時には訳の分からない廃棄場に来ていた。
そこには俺と同じ状況のアンドロイドがいっぱい居て
中には100年前に造られたって奴も居った。
そして全員、口を揃えて言っていた。
『ヒトに会いたい』
俺もいつからかそう言うようになっていた。
いや、最初からそうだった。
初めて主に棄てられた時
人生が終わったんじゃないかと思うほどだった。
『私達は異形と呼ばれるアンドロイドです。
ニンゲンは私達を恐れますが…』
『私達は、人間愛慕の機能が備わっていますから
ヒトを嫌うのは、不可能なんですよ』
『だからこうやって待ち続ける…
もう、30年ほど経ちましたか』
廃棄場に来てから
エミさんと居ることが多かった。
エミさんはよく俺らのことを知っていた。
そしてニンゲンのことも、沢山知っていた。
色んな奴から色んな話を聞いた。
10年、30年、50年…
日が経っても主は迎えに来なかった。
まず、ヒトが来ることも
数えられる程度しか来なかった。
100年、いや、それ以上待った。
そしてようやく、叶った。
「え、えっと…」
何か大きな物音がして
図書館から離れた場所に向かうと
そこには故障したアンドロイドと
ニンゲンが居た。
『あ、あの…！！
名前！名前、教えてくれへんか？』
そのニンゲンは優しかった。
いつの日かゆめ見ていたことが
現実になった。
俺が最初に会ったアンドロイド。
”最初”
俺が一番。
俺に構ってくれる。
でも、他の奴に会わせてから
俺だけに構うことは無くなった。
ニンゲンはダイスキやから
何でも許してまうけど
そのニンゲンを取るのは
取られるのは
イヤや。
でも、お別れは早かった。
別れたくない。
もう行かないで欲しい。
棄てないで欲しかった。
「今だけ、待ってて」
あぁでも、Aは優しいから
やっぱり、ニンゲンはダイスキや。
だから、良い子にしとくな？
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真下(プロフ) - おしちゃんさん» とても嬉しいコメント、ありがとうございます！続編もお楽しみにして下さい！！ (2月8日 19時) (
レス) id: d1da9a95a6 (このIDを非表示/違反報告)
おしちゃん(プロフ) - 真下さん» 遅くなりましたが完結おめでとうございました✨とてもとても好きな作品で更新されたらすぐ読んでた記憶があります笑続きも是非見たいですし他の作品も見させていただきます！ (2月8日 19時) (レス) @page41 id: 44c7a03b53 (このIDを非表示/違反報告)
真下(プロフ) - 九尾さん» 遅くなり申し訳ありません…コメントありがとうございます！こちらこそありがとうございました！ (2月3日 16時) (レス) id: d1da9a95a6 (このIDを非表示/違反報告)
九尾 - とっても面白かったしど好みの作品で1日で全部読んでしまいました！ありがとうございました！！ (1月31日 18時) (レス) @page40 id: ca525783bb (このIDを非表示/違反報告)
真下(プロフ) - らむね@プリ小説もやってるよ！さん» ありがとうございます！自分でも書いてて酷いかなと思っていましたので、もう是非お願いします(笑) (1月20日 11時) (レス) id: d1da9a95a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真下 | 作成日時：2023年12月30日 2時
