戦闘特化型：深緑色の話 ページ26
＊
300年以上も前のことやけど
あの時のこと、ここに来た時のことは
鮮明に覚えている。
第三次世界大戦が始まって数十年経っていた。
俺は日本で生産されたアンドロイドだが
同盟を組んでいるO国へ提供された個体だった。
俺の主はO国の幹部
騎士団長のアンドロイドだった。
「オスマン、物資を皆に届けてくれ
ここは少しの間は安全だ」
非常に優秀で、勇敢なご主人だった。
団員にも慕われ
国王からも信頼されている。
そんな人だった。
そして、宗教に関心の深いO国の中でも
ご主人は信仰深く
どんな時でも神の導きというものを
誰よりも大切にしていた。
どんな戦況でも、ご主人は神を信じた。
「教祖様は教えてくれた。
いついかなる時も、神を信ずればきっと助けがあると」
「神の言葉を伝える役割をする私の言うことを聞きなさいと
私は、その導きに従うのだ」
ご主人が出す指示は
いつでも戦況を有利に進めた。
俺も、神という曖昧な存在を信じていた。
誰よりもご主人を信じた。
でも最近、戦況が不利になってきている。
みんなヤケになりそうな中
ご主人だけは指示を出し続けた。
けれど、これは少しおかしいんちゃうか。
「教祖様が言うんだ！
敵国の言う通りにしろと！」
『その、言う通りとは…』
「物資や武器を敵国に寄越し
それからも全て言うことを聞き続けると！」
「神の言う言葉なんだ！正しいに決まっている！！」
信仰心も深ければ
それは刃になる。
ご主人の言う言葉だけで、全て理解した。
「そうすれば我が国に光はあるぞ！オスマン！！」
『ダメですよこんなん…！！
団長、今は冷静に…』
「…もうダメなんだ、オスマン。
日本も自国のことで精一杯だ」
「このまま突っ込んだって、負けるだけなんだよ」
そのまま、俺達は敵国の言いなりと化した。
俺も敵国のアンドロイドとして着くよう命じられたが
すぐに廃棄されてしまった。
原因は、主を変えても反抗の意を見せたから。
神様の言うことは、もう信じられない。
けど、可憐なキミ。
神にはもう触れたらいけない気がするから
遠くで見とくね。
今度はちゃんと
言うこと、聞くから。
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真下(プロフ) - おしちゃんさん» とても嬉しいコメント、ありがとうございます！続編もお楽しみにして下さい！！ (2月8日 19時) (
レス) id: d1da9a95a6 (このIDを非表示/違反報告)
おしちゃん(プロフ) - 真下さん» 遅くなりましたが完結おめでとうございました✨とてもとても好きな作品で更新されたらすぐ読んでた記憶があります笑続きも是非見たいですし他の作品も見させていただきます！ (2月8日 19時) (レス) @page41 id: 44c7a03b53 (このIDを非表示/違反報告)
真下(プロフ) - 九尾さん» 遅くなり申し訳ありません…コメントありがとうございます！こちらこそありがとうございました！ (2月3日 16時) (レス) id: d1da9a95a6 (このIDを非表示/違反報告)
九尾 - とっても面白かったしど好みの作品で1日で全部読んでしまいました！ありがとうございました！！ (1月31日 18時) (レス) @page40 id: ca525783bb (このIDを非表示/違反報告)
真下(プロフ) - らむね@プリ小説もやってるよ！さん» ありがとうございます！自分でも書いてて酷いかなと思っていましたので、もう是非お願いします(笑) (1月20日 11時) (レス) id: d1da9a95a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真下 | 作成日時：2023年12月30日 2時
