戦闘特化型：桃色の話 ページ18
＊
画面まみれの視界。
至る所から視ている。
怪しいヤツはすぐに排除せねばならない。
手を下すのはヒト。
俺は指示を出す。
俺の主は将官だった。
女性の将官で、誰よりも強く有った。
「ロボロ、今日も順調だな」
将官は俺を大事にしてくれた。
俺は他のアンドロイドより優秀だった。
特別個体の一つだったからだ。
将官は、俺だけを大事にしていなかった。
隊員を、他のアンドロイドを。
将官の世話をしているアンドロイドが居た。
ソイツは俺よりも将官を知っていて
俺の知らない将官の一面もきっと知っている。
俺は将官のこと全てを知らない。
何もかも知らない。
知っているのは強いこと、俺を大事にしてくれること。
でも、それ以外は知らない。
「…なぁ、ロボロ…
これは一体なんなんだ？」
『GPSですよ、将官』
だから、知ろうとした。
けど将官は、俺を恐ろしい目で見た。
『将官のこと、もっと知りたいんですよ』
「…に、任務だけで構わないじゃないか」
『俺が知りたいねん。
それに、他のヤツも近付かん』
将官は、小さな悲鳴を上げた。
そのままスリープにされ
気付けば地下廃棄場に来ていた。
その時初めて知ったが
俺には”自我”があったらしい。
これは正常な反応じゃなかったと。
だからあんなにも受け入れられなかったのか。
『そりゃロボロが悪いやろ』
俺より少し前に来た鬱先生に言われた。
理由を聞いてみれば
突然仕事仲間に束縛まがいなことをされたら
ニンゲンは誰しも恐ろしく感じると言う。
それも、アンドロイドになら尚更。
だから、Aは少し例外らしい。
いや、お人好しといったほうが正しいか。
怖がるどころかお礼まで言って。
何だか恥ずかしくなって
その時はペ神の所へ逃げ込んだが
俺はとにかく嬉しくて仕方がなかった。
スキ。
ホンマやったら俺だけ見てて欲しいし
他の奴らより俺の方がずっとええやろ。
ええって言って。
俺だけって言って。
他の奴なんて見んといて。
俺だけ、俺だけ…
でも、その願いは
また数年後。
待つから、その時は俺だけ見とけよ。
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真下(プロフ) - おしちゃんさん» とても嬉しいコメント、ありがとうございます！続編もお楽しみにして下さい！！ (2月8日 19時) (
レス) id: d1da9a95a6 (このIDを非表示/違反報告)
おしちゃん(プロフ) - 真下さん» 遅くなりましたが完結おめでとうございました✨とてもとても好きな作品で更新されたらすぐ読んでた記憶があります笑続きも是非見たいですし他の作品も見させていただきます！ (2月8日 19時) (レス) @page41 id: 44c7a03b53 (このIDを非表示/違反報告)
真下(プロフ) - 九尾さん» 遅くなり申し訳ありません…コメントありがとうございます！こちらこそありがとうございました！ (2月3日 16時) (レス) id: d1da9a95a6 (このIDを非表示/違反報告)
九尾 - とっても面白かったしど好みの作品で1日で全部読んでしまいました！ありがとうございました！！ (1月31日 18時) (レス) @page40 id: ca525783bb (このIDを非表示/違反報告)
真下(プロフ) - らむね@プリ小説もやってるよ！さん» ありがとうございます！自分でも書いてて酷いかなと思っていましたので、もう是非お願いします(笑) (1月20日 11時) (レス) id: d1da9a95a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真下 | 作成日時：2023年12月30日 2時
