【d!】異形愛慕 (ページ37)

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三十七話ページ37

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『あんな…自分ら、Aちゃんが迷惑してるって
　思わへんの？』

『Aちゃん、ごめんね
　後ろから見てたのにすぐ出れなくて』

「ううん、大丈夫…」

あれから口論が激しくなってきて
オスマンとひとらんが走って止めに来た。

今はオスマンが三人に説教中。

そしてひとらんにチーノと同じことをされている。
ちょっと眠くなってきた…

『俺は善意やったんです！！』

『生活サポート型の機能備わってるなら
　Aちゃんの機嫌やって察せるやろ？』

『口論のこと嫌がってたの、分からんかったん？』

『…それは…』

チーノが黙り込んだ。
なんか、こっちまで申し訳なくなる。

ひとらんが時々頭を撫でたりするから
申し訳なさも飛んで眠ってしまいそう…本当に…

『てか、ひとらんはナチュラルに膝枕しとるな？』

『だって、チーノばっかずるいじゃん』

『はぁ？それは俺らにも言えることですぅ』

ロボロがひとらんに指摘すると
ひとらんは少し顔を逸らして

ずるいよね？とでも言いたげに
私の方を見た。

『らんらんもチーノのもずるいめぅ！！
　ゾムとロボロは別にええけど、俺もやりたい！』

『俺らはええってなんやねん！』

『新人が来たから、Aに危険が及んでないか
　俺らが確認しに来ただけやぞ！』

オスマンが私たちの方を見て
頬を膨らますように少し拗ねていて…

ちょっと、いや大分可愛いけど
ゾムとロボロがひとらんに噛みつきそうな勢いで

ちょっと怖い。

チーノはマジで拗ねているらしく
部屋の隅っこで背中を丸めていた。

『あんま僻むなよお前ら。
　それと静かにしろ』

ひとらんが人差し指を立てて
口元に当て、皆に静かにと言う。

それを最後に見てからは
もう、次の日ぐらいになっていた。