【d!】異形愛慕 (ページ31)

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三十一話ページ31

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──

トントンの部屋に向かうと
兄さんとトントンが先程のアンドロイドの

人間で言う心臓の辺りを工具でいじっていた。

先程のアンドロイドは
瓶底メガネをつけていて
傍で座っている大先生と比べれば長身。

水色のフワフワしていそうな髪型。

瞳は閉ざされていてわからない。

『…外傷は、かすり傷とかだけや。故障とまではいかん。
　充電少ななってスリープになってるみたいやわ』

『少し充電繋げといて、起きるまで置いとこか』

『その間に工具とかなおしてくるわ。
　大先生たちも手伝ってくれ』

トントンがアンドロイドをコードに繋げると
大量の工具を持って、大先生、コネシマ、ショッピが
トントンと兄さんと共に部屋を後にした。

「私達も行かなくていいのかな？」

『面倒だから別にええやろ。
　それより、Aは俺に聞きたいことがあるとエミさんから聞いているが？』

「……あぁ、うん。そうだね」

”グルッペンさんなら何か知っているかもしれません。”

「…ここについて、出来るだけ教えて欲しい」

何か知っているかもしれない彼が目の前にいて…

まだ、まだ先かもしれないけれど
家へ帰られるという少しの安堵と

彼らとの別れが、私をどう動かすのだろうと

不安を覚えてしまった。

＊

【d!】ケルトのクジラ【ut】

新作です。utさんメインの作品です。

shaさんの作品は諸事情により削除させて頂きました。
申し訳ございません。