【d!】異形愛慕 (ページ30)

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三十話ページ30

＊

──

何があったのだと
コネシマとショッピと共に外へ出ると

こちらへ走ってくる大先生が居た。

『あ、Aちゃん…！
　ようやく見つけたわ、はよ来てくれ！』

「な、何かあったの？」

『あぁ…トントンも行ってくれてる
　兄さんはトントンの部屋に行ってくれとるから』

『Aちゃんもはよ来てくれ！』

大先生の様子から
ただごとではないと察した。

すぐに行くと
大先生の後を追った。

＊

大先生に案内された場所は

私が最初、ここへ来た場所だった。

そこにはトントンと
金髪で黒いスーツを纏ったアンドロイドと

見たことの無い…アンドロイドが横たわっていた。

「えっ…と？」

『…あぁ、貴方がトン氏達が言っていたニンゲンやな。』

『戦闘特化型、グルッペン･フューラーだ。
　まぁ適当にグルッペンとでも呼んでくれ』

「A…です？よろしく、グルッペン」

威圧感のあるアンドロイドだ。

思わず礼をしてしまったが
グルッペンは少し笑う。

『勝手だが主として登録させてもらったゾ。
　アンドロイドに畏まらないでくれ』

『…自己紹介が済んだところで悪いんやけど
　このアンドロイド運ぶの手伝ってくれへんか』

『大先生、言われてるぞ』

『エッ俺！？』

『誰でもええから足の方持ってくれや！』

トントンが上半身を支え
結局大先生が下半身を支えて

機械まみれの部屋を出ていった。

残ったのは私とグルッペン
そして着いてきたコネシマとショッピ。

…あと、私は何のために呼ばれたんだろう？

少し疑問を抱きながら
とりあえずトントンの部屋に向かわないかと

グルッペンが提案すると
コネシマとショッピも賛成し

この機械にまみれた部屋を
全員後にした。