【d!】異形愛慕 (ページ17)

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十六話ページ17

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廃棄場に来てから、恐らく二日が経過した頃。

何もやることがなければ、
私はよくしんぺい神かトントン、
エーミールの部屋を利用していた。

トントンの部屋を利用している時は
よくシャオロンとゾムが遊びに来ることもある。

しんぺい神の部屋には
時々ロボロが来ていることもあった。

エーミールの部屋にはよくゾムが来ていて
時々一緒になって本を読んだ。

今は、エーミールの部屋にお邪魔している。

『新たに二冊ほど、少し前の書籍を見つけてきましたよ』

「ありがとう、エーミール」

私とゾムがエーミールの部屋にお邪魔した時

エーミールが居なかったのは
この本を探してくれていたらしい。

その本の内容は…
一冊はよくある短編集。
もう一冊は、アンドロイドの歴史に関することだった。

短編集は暇潰しにでもと
エーミールが持ってきてくれたものだ。

私はお礼を言い、歴史の方の本を開いた。

頁が日焼けていたり
少し破れていたり…

状態は良いとは言えない代物だ。

『私は指導特化型なので、復元は出来ませんが…
　タイトルさえ導入してしまえば、一応の中身は調べることは可能ですよ』

「本当？じゃあ、何頁か破れてるから、そこを…」

エーミールと一緒に、頁を確認していた時だった。

『…ホンマにニンゲンおるやん』

『うわ、超久々に見たわ…』

鉄製の扉が古い音を立てて開くと、

そこには藍色の瞳にレンズを通した者と
紫色の瞳に、瞳と同じ色のヘルメットを被った者が

こちらを凝視していた。

『…Aさんに何か御用ですか？
　大先生、ショッピくん』

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真下