【d!】異形愛慕 (ページ14)

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十三話ページ14

＊

シャオロンの充電が完了するまで
私はトントンの部屋に居させてもらうことにした。

トントンの部屋は今まで見た部屋より綺麗で
工具や金具、部品などが
綺麗に整理されていた。

私が部屋で待っている間
トントンは私が最初に出会ったバケモノ…
基、故障したアンドロイドの元へ
ゾムと共に行くと言っていた。

ちなみにゾムは物凄く嫌がっていた。

トントンに任されたシャオロンは
寝息を立てることも無く
ただ目を閉じてスリープしていた。

シャオロンのボブヘアに何となく触れてみると
サラサラとしていて少しだけくすぐったかった。

『充電が完了しました。
　スリープモードを解除します』

毛先に触れていた手を頭に動かしてみれば
シャオロンからそんな音声が流れる。

充電が満タンになったらしく、
思っていたよりも早かった。

ゆっくりと中黄の瞳が見えてくる。

『…A？』

「おはよう…でいいのかな。
　おはようシャオロン」

『おは、よう…！A！』

シャオロンのカラダからコードが外れると
そのまま私の肩に顔を埋めた。

やはり少しだけ重たくて
モーターで熱くなっているカラダが少し心地よかった。

『…あんさんがペ神の言っとったニンゲンか。
　シャオロンも随分お熱やなぁ』

『……なんやねん』

『いや？
　シャオロンはほんまに俺らより執着心強いなって思て』

ガシャンと少し聞き覚えのある音が聞こえたと思えば
透き通るような声が背後から聞こえた。

振り向いてみると
”天”と書かれたしんぺい神と似たような面布をつけている
アンドロイドが居た。

『名前は聞いとるで。
　主人の名前にも登録させてもらったからな』

『身勝手やぞ、”ロボロ”』

『皆主人は欲しいもんやでシャオロン』

『ロボロですぅ。戦闘特化型のアンドロイドやで。
　よろしくな、A』