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「うん」
テヒョナの低く掠れた声が、肯定の言葉を零す。
力強い頷きとは対照的に、覗いたテヒョナの横顔は曖昧で
名前を呼べばあー...と彼にしては珍しい歯切れの悪い返事が聞こえる。
二年前だよ、ぽつりとそう呟いた。
「二年前、昨日と同じ、勿忘草をAにプレゼントした」
「...どうしてテヒョナが知ってるの、皆の前で渡したの？」
「んーん、あ、いや...んー...止めたんだけどメンバー総出で見に行ってたの」
「.....覚えてない？Aが、告白された時だよ」
ゆっくりとテヒョナの強い目がこちらを向く。
まるで縋るように見つめられて、視線を逸らすことも許されない。
そこでずっと引っかかっていた何かが、ぱちんと外れた気がした。
二年前、私が反復すると
そうだよ、Aの誕生日の日だよ、テヒョナの静かな声が部屋に木霊する。
ぼんやりと、その日の情景を思い返す。
夜景の綺麗な場所だった、後ろ手に隠した花束を私に差し出した彼の
耳が真っ赤だったのを覚えている。
でも、本当にぼんやりとしていて、二年前とは思えない程だった。
ジミナと付き合うことを決めた、ましてや自分の誕生日のことを。
どうしてぼんやりとしか思い出せないんだろう。
突然の不安に襲われてぎゅっと手を握りしめると、大きくて温かいテヒョナの手に包まれた。
「テヒョナ...私、」
「A、落ち着いて...大丈夫だから、」
「きっとすぐに、思い出すよ」
不安と焦りとで押し潰されそうになった私を、そっと抱きしめたテヒョナの背中に震える左手を回す。
記憶が無いなんてこと、顔も名前も覚えてたから全然心配していなかった。
ありがとう、そう呟くとうん、と返事が来てまたぎゅっと抱きしめる力が強くなった。
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ヒスイ(プロフ) - イヴさん» コメントありがとうございます！最後まで宜しくお願いします！ (2018年8月4日 8時) (
レス) id: c06cea6d4c (このIDを非表示/違反報告)
イヴ - いいはなしやー、、、 更新ファイトでし！ (2018年8月3日 19時) (レス) id: c632785a56 (このIDを非表示/違反報告)
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