高嶺のプリンス ページ8
野坂君が私の数メートル横にいる
そして、西蔭君がやはり横にいる
それだけの事で私は緊張して仕方がなかった
チラリと横を見ると、野坂君は本棚から1冊取り出しページをめくり始め、西蔭君と何か話し始めた
それだけで絵のような光景だったし、私は西蔭君になりたいと強く願った
どうやら、その日はそれで決まったようで野坂君は西蔭君と共に本を借りて、部活に行ってしまった
今日も少しの間だけ見ることが出来て幸せだった
そう思い、閉館間際まで思い思いにのんびりと図書室で過ごしていた
無事、本を借りて私は下駄箱に向かった
私が野坂君に話しかけられないのには、もうひとつ理由がある
それは、野坂君は今までの告白を全て断っているからだ
私のクラスでも、野坂君に告白をした子は一定数いるが、その中でも学校中で「天使」と言われるほど、可愛くて優しくて女の子らしい人気者の子がいたのだ
その子が振られた理由は
「君のことをよく知らないから付き合えない」
そのことを聞き、私はお礼を言うことを諦めた
私なんて、きっと忘れているに決まっている
だから、私は野坂君に「誰？」と言われるのが怖くて、お礼さえも言えなかったのだ
そう思いながら、曲がり角を曲がろうとすると、目の前に誰かが出てきた
鈍臭い私は寸前まで気づかず、後ろに転んでしまった
そして、その親切な人は私に手を差し伸べてくれた
この感覚を、私は覚えている
まさかこの人は
「大丈夫かい？」
1年前と変わらない、だけど以前より男らしさの加わった王子様、野坂君だった
私が転んだまま呆然としていると、
「大丈夫？どこか打ってない？」
と野坂君が顔を近づけてきた為、私は
「いえ！全然元気ですので！」
と言い、その場に素早く立った
鈍臭い自分がこんなに素早く動くのはいつぶりだろうか
「そう。ならよかったよ
今日も図書室にいたの？」
「なんで、知っているんですか？！」
想定外の野坂君からの質問に私は逆に質問をしてしまうのだった
「だって、Aさん、いつも図書室にいるじゃないか。それに、本を楽しそうに読んでいる」
野坂君は私の苗字も知っていたのだった
「野坂君、私のこと知っていたの？」
「当たり前だよ。だって、1年前君に名前を聞いたのは僕なんだから」
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夏楓(プロフ) - こめこさん» それから、創作活動初心者の私の作品を大好きと言って頂き、誠にありがとうございます！このコメント見た瞬間、嬉しすぎてテンション爆上がりしました！これからも、亀更新ですが応援して頂けたら、嬉しいです (2020年5月30日 22時) (
レス) id: d5b9047f4e (このIDを非表示/違反報告)
夏楓(プロフ) - こめこさん» ご返信遅くなってしまい、すみません！学校が始まり忙しく気づいていませんでした……リクエスト本当にありがとうございます！言い訳がましいですが、私生活が忙しくまだルース君の出ている回まで、イナイレを視聴出来ていないので、少しお待ちください！ (2020年5月30日 22時) (レス) id: d5b9047f4e (このIDを非表示/違反報告)
こめこ - ルースくんお願いします！m(_ _)m この作品大好きだー！ヾ(´∀｀*)ﾉ (2020年5月20日 23時) (レス) id: 5955d179f7 (このIDを非表示/違反報告)
夏楓(プロフ) - 500hitありがとうございます！これからも、のんびりゆっくり書いていきたいので、応援よろしくお願いします！ (2020年4月17日 22時) (レス) id: d5b9047f4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏楓 | 作成日時：2020年4月1日 21時
