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「そ、んなこと言ったら…二口の方が…！」
藤宮が俯いていた顔をバッと上げる。
「っ…告白されてからずっとずっとずっと、何かしていないと二口のことばっかり考えちゃうし」
「いつの間にか目で追うようになってたりとか、遠くからでも分かるようになってたりとか」
一体、何が起こっているのだろう。
「二口の声だけハッキリ聞き取れたり、その声で名前を呼んでほしいなとか思っちゃうし、こっそり部活…見に行っちゃったりとか…っ」
これは夢だろうか。
「こんなのっ、ずるいっ…」
目の前には、再び俯き、涙をぽたぽたと流す藤宮。
この状況を前に、混乱している割には結構冷静で。けれど、しっかりと心拍数は高まっていて。
こっち向いて、と彼女の顔を上げ、ぐいっとジャージの袖で涙を拭う。
「藤宮、ちゃんと聞いて」
こくり、と静かに頷いた藤宮を視認し、深く息を吸う。
もう既に1回言ってるんだ。落ち着け、俺。
「藤宮のことが好きです。俺と付き合ってください」
「っ、私で、よければ…っ」
すると、彼女は潤ませていた瞳から大粒の涙をぼろぼろ零す。
ご、ごめ、嬉しくて…！と言いながら袖で拭っているが、なかなか止まる気配はない。
…いいよな？
夕日の光が射し込む静かな廊下で、ちゅ、と軽くリップ音が鳴り、トサッと荷物が落ちる音がする。
そっと離れると、何が起きたのかわからない、という顔をして自分の唇に触れる藤宮。そんな姿も愛おしい。
びっくりして涙も止まったようだ。
「ファーストキスが涙の味になった…」
「えっ、ごめん。自販行ってくるからやり直そ」
最低だ、そこまで考えが回らなかった。
くるっと自動販売機のある方向へ足を向けると、ぎゅっと袖が掴まれる。
「ご、ごめん、気にしてない…。ちょっと間違えた…」
何言えばいいか分からなくて…。
目線を少し逸らし、伏し目がちに照れながら呟く。
そんな彼女に堪らなくなって、もう一度唇を重ね合わせた。
--END--
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さくらんぼ☆*.ﾟ - 完結おめでとうございます！！新しい二口の作品も絶対！！見に行きます！！ (2022年8月14日 13時) (
レス) id: def3760315 (このIDを非表示/違反報告)
2次元に行きたい詩乃(プロフ) - さくらんぼ☆*.ﾟさん» 好きな子に一途で真っ直ぐな二口もいいな〜と思っていたので、そう言っていただけるととても嬉しいです！ありがとうございます！更新頑張ります！ (2022年8月8日 1時) (レス) id: 6f74db3a3a (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ☆*.ﾟ - 初コメ失礼します！！ツンデレ イメージのある、にろちゃんがこんなにも好きな子に夢中だなんて、ニヤニヤが止まりません( ◜௰◝ )ﾆﾋﾋ← 更新頑張ってください！！ (2022年8月7日 22時) (レス) id: def3760315 (このIDを非表示/違反報告)
2次元に行きたい詩乃(プロフ) - 紅さん» ありがとうございます！！そう言っていただけると、とても励みになります！！好きな子の事で悩んでいる可愛い二口が伝わっているようで嬉しいです！！ (2021年2月6日 8時) (レス) id: 53d9b11240 (このIDを非表示/違反報告)
紅(プロフ) - 続き凄く気になります！楽しみにしてますね！二口がとてつもなく可愛い！！！ (2020年7月4日 21時) (レス) id: 5c635e6563 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：2次元に行きたい詩乃 | 作成日時：2019年11月10日 19時
