第8話 ページ8
次の日目を覚ますと朱音さんが柊羽の方を向いて眠っていてそれを柊羽が包み込むように抱きしめていた
「朝ご飯…」
起き上がって布団を畳む
そして昨日開けられたドアに入る
ここには昔取った賞やトロフィーがあった
「こんなにあったっけ…」
入ってすぐの写真立てに手を伸ばす
「…こんなになるとは思ってなかったなぁ…」
後ろで開く音がする
振り向くと柊羽がいた
「…ここにあったのか」
「柊羽!出て行って!」
「あ?嫌に決まってんだろ」
「お願いやから!出て行ってくれへんか?」
「嫌だって」
「…なんでやの…」
「お前それまだ取ってたのか」
「最後の三人で撮った写真やもんそらそうやろ…」
「お前さなんであいつをここに入れねぇの」
「ここには思い出しかないんや朱音さんには悪いんやけどここには入れたくないんや
そして柊羽。あんたもや」
「あんた呼ばわり嫌なんだけど」
「じゃあ出て行ってもらってええで」
すると口を塞がれる
「ん〜!?」
「柊羽〜?柊羽〜!」
朱音さんが起きて来たらしく柊羽を探していた
声が近い少しドキドキしてしまう
「…行ったか」
「ぷは!何すんねん!」
写真立てを置いて腰に蹴りを入れる
「いって!何すんだ!」
「あんたが悪いんやないか!」
ドアを開けて追い出す
「もう入ってくんな!」
ドアを閉めて柊羽を置いていく
「あ、珠樹ちゃん!柊羽知らない?」
「ドアが開けられそうで…止めても聞いてくださらなかったので…」
「もう!それは柊羽が悪いよ!説教しなきゃ!」
「すみません…」
「いいの!柊羽が悪いもん!」
柊羽は少し不機嫌になりながら部屋に入ってきた
いつの間に着替えたんだろう…
「あ、柊羽!部屋を開けそうになったらしいじゃん!?珠樹ちゃん泣かす気!?」
「あいつ泣いたとしても知らねぇ」
「さいって〜!」
朱音さんが私を抱きしめる
「もう!あいつに近づかない方がいいよ!」
「えっ?」
それから抱きしめられて少し戸惑う
「離してやれよ…」
「もう!泣かせたら許さないから!」
「分かったって」
「お、お腹空いていません?朝ご飯作りますよ」
フライパンに手をかけようとすると止められる
「俺が作る」
「柊羽の料理美味しいんだよ〜!」
「そうなんですか!?」
知ってるよ。いっつも朝ご飯作ってくれてたし…
「じゃあ、お願いします場所は分からない場合言ってください」
「あぁ」
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作者名:灑那 | 作成日時:2017年5月26日 1時