第49話 ページ49
「でも何を話すん?」
夜ご飯も食べてお風呂にも入った
後は寝るだけだったが朱音さんが話があるとの事で起きていた
「柊羽が好きかどうかの答えまだ聞いてないなって…」
「あ〜…朱音さんの言う通り好きやで…でもな!横取りとかせぇへんから!絶対に!」
「柊羽は珠樹ちゃんの事好きだよ。自分では気づいてないようやけど」
「嘘やん」
動揺を隠すようにお茶を飲んだ
「ほんとずっと好きだったんだもん分かるよ…」
「…なんかの勘違いやて…今うちに問題が起こってるからあいつは心配してうちばっか見てんねん」
「珠樹…」
「なんや?」
「柊羽の事…諦めないであげて…」
「え?」
「私にはどうする事も出来ないの…」
「出来るって!彼女は朱音さんしか出来へんって!」
「…珠樹は優しいんだね…」
「朱音以外に選ぶんやったら殴ってでも目を覚まさせる」
「…そっか〜…でもね珠樹」
「なんや…」
「柊羽の好きな人に私は勝てない」
「そんな事無いって!」
「柊羽をお願いね」
「朱音諦めんといて!まだ分からんやん!」
「珠樹」
「あ…冗談やろ?二人面白がって動画撮ってるんやろ!?もう騙されたわ〜!」
「珠樹」
「もう柊羽!出て来いや〜!何騙してんねん!」
私は笑っているがどうしても嘘だと思いたかった
信じたくない…朱音は嘘をついているとしか思えなかった
「珠樹!話を聞いて!」
「…嘘やん…嘘やて…」
「珠樹本当の事なの…もっと喜んでよ…」
「喜べるはずないやんか…」
お互いに同じくらい同じ人を本気で泣いて明日からまた笑えるんだ
「もうお互いに酷い顔」
「ほんまや」
私たちは笑いながらずっと手を繋いだまま一緒に眠った
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作者名:灑那 | 作成日時:2017年5月26日 1時