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貴女side.
綺麗だった顔がどんどん歪んでいく。
お兄さんはしどろもどろしてしまい、退散していった。
キヨ「…はぁーぁ…」
貴女「あんな酷いこと言わなくたって」
キヨ「言わねーと聞かねーの。あー…くそ、悪い」
貴女「いや、私はいいけど」
キヨ「もうさー…お前のこと彼女とか言っちゃったし、絶対あとでボロくそ言われる」
貴女「妥協だから！とか言うんでしょ」
キヨ「当たり前だろ」
貴女「まず付き合ってもないし」
キヨ「つーか、さっさと食えよ。何分かけてんだ」
貴女「男食いするんじゃないんだから」
と言いつつ待たせるのも悪いと思い、さっきよりペースを上げて食べた。
貴女「うん、ご馳走様でした。」
キヨ「じゃ、行こーぜ。」
私のプリンとコーヒー、そしてキヨのココア代を払おうと席を立って伝票を手に取ろうとすると後ろからすっと取られる。
貴女「ちょ」
キヨ「ここでお前に払わせんのは印象悪いだろ」
貴女「誰への印象」
キヨ「店員さんとか、他のお客さんとか」
貴女「後でお金返すから」
キヨ「要らねーわ」
支度をしている間にスタスタとレジに行ってしまう。
すんません、勘定で。なんて居酒屋か
忘れ物がないか周りを見回してみると、キヨが座っていた席の下にキーホルダーが落ちていた。
貴女「なに、これ…猫？ブサイク……」
黒猫のキーホルダーだろうか、両目が右肩下がりの左右非対称で赤い口がぐにゃっと曲がっている。
キヨ「おい」
会計が終わった彼に呼ばれ、キーホルダーを握りしめてドアをくぐった。
キヨ「カフェってなんであんな高いん」
貴女「お金払うって」
キヨ「ってか何もってんの」
貴女「あぁ、さっき拾ったの。キヨの？」
キーホルダーを向けると、あーそれか、ってケラケラ笑いだした。
キヨ「可愛いだろ、コイツ」
貴女「いや、全然…」
キヨ「は？見てれば可愛く思えるって。それやるから鞄に付けとけ」
要らない…とは言い出せず、はいはい、とスクールバッグのチャックに括りつけた。
ぷらぷらと揺れる気持ち悪い猫はずっと笑っていた。
まあ、悪くないかもしれない。
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琳耀(プロフ) - NOAさん» コメントありがとうございます！必ず最後まで更新しますので、お待ち頂けますと幸いです（ ; ; ） (2022年4月13日 12時) (
レス) id: 00a7c84ca7 (このIDを非表示/違反報告)
NOA(プロフ) - いつまでも待ってます！自分のペースで頑張ってください！ (2022年4月10日 19時) (レス) @page31 id: 699bf3c217 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琳耀 | 作成日時：2021年8月6日 21時
